学校給食に地場産野菜たっぷり 小平夏野菜カレーの日
小平市は6月22日、地元産夏野菜カレーの給食を市内全公立小中学校などで提供した。「小平夏野菜カレーの日」と銘打って2012年から実施。今年は小平市役所の食堂でも学校のレシピを参考にして夏野菜カレーを販売した。
同市の小学校給食では、食材の調達から調理まで行う「自校方式」を取り入れている。市の鈴木小学校ではこの日、タマネギ、ニンジン、ナス、西洋カボチャ、ジャガイモなど地元で採れた新鮮野菜をJA東京むさし小平支店から取り寄せ、小平夏野菜カレーを生徒、教師ら計約240食分作った。
5年生35人はランチルームに集合。夏野菜がたっぷり入ったカレーを盛り付け、残さずたいらげた。5年生の子どもたちは「家のカレーより美味しい」「カボチャは嫌いだけど、これは甘くて美味しい」などと満面の笑顔で話していた。
栄養士の宮下直美さんは、「辛いのが苦手なお子さんでも美味しく食べられるカレーです。ルーを焦がし気味に香ばしく炒めるなど、調理法にもこだわっています」と説明した。
ランチルームには、JA東京みらいの職員らも招かれ、児童と一緒に舌鼓を打った。子どもたちから、「野菜作りに一番大切なことは何ですか」と質問されると、JA職員は「よい土を作ってその状態を保つことですね」などと丁寧に答えていた。
小平市は2009年度「小平市立小学校給食地場産農産物利用促進事業」を始め、地場産農産物の使用量に応じて補助金を支給。2011年度からは、JAと市内農家が連携して給食食材を調達、配送する体制を整備し地産地消を進めている。
その結果、同市立学校給食の地場産農産物の利用率は、小学校では2006年度5.5%だったのが2016年度は28.5%。中学校では6.0% から26.7%まで伸びている。
「小平夏野菜カレー」は中学校では、6月21日、22日の2日に分けて、一部保育園では6月22日、23日いずれかで実施。小平市役所の食堂では、限定150食、1食520円で販売された。
(柿本珠枝)
【筆者略歴】
柿本珠枝(かきもと・たまえ)
旧保谷市で育ち、現在西東京市田無町在住。1998年(株)エフエム西東京開局から携わり、行政や医療番組、防災、選挙特番など担当。地域に根差した記者としても活動している。