小学校でプログラミング授業 西東京市教育委員会と技術系人材派遣会社が連携
西東京市教育委員会(木村俊二教育長)と技術系の人材派遣会社VSN(川崎健一郎社長)が連携し、市内の小学校でプログラミングの授業を11月中旬から試行的に始めることになった。動物のキャラクターなどを使う初心者向けのコンピューター言語を使ってゲームやアニメを作り、プログラミングの楽しさを伝える。
11月16日の保谷第一小学校を始め、市内の小学校で高学年生の授業が予定されている。人材派遣会社VNSが講師を派遣する。
使われるのは「Scratch」(スクラッチ)というビジュアル・プログラミング言語。米国のマサチューセッツ工科大学(MIT)の研究所メディア・ラボで開発された。授業では、キャラクターの基本操作を覚え、20分から30分でゲームやアニメを作って共有し紹介する。
小学校では今年3月に告示された学習指導要領にプログラミング教育が取り入れられ、2020年度から全面実施されることになっている。市教育委員会教育指導課の内田辰彦課長は「いまは手探りの段階です。小学校でプログラミング教育がきちんと実施できるよう準備を進めたい」と話している。
講師を派遣するVSNは、社員約3000人。国内8箇所の拠点を持ち、IT・情報システム、エレクトロニクス、バイオ・ケミストリーなどの分野に技術者を提供している。
今回のプログラミング教育ではこれまで、東京、神奈川、千葉などの小学校約20校の授業に講師を派遣してきた。派遣は無料。同社は「企業の社会的責任を果たす活動の一環です。子どもたちの授業だけでなく、先生たちの研修も実施しています」と話していた。
(北嶋孝)
【関連リンク】
・小学校におけるプログラミング教育 必修化に向けた研究を始めます(西東京市教育委員会)
・西東京市教育委員会とプログラミング教育の促進を目的とした取り組みを共同で開始します(VSN)