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西東京市内の消火器総点検 ケース破損や開かない扉も

By in 災害・防災 on 2018年1月4日

消火器はピッカピカ(住吉町3丁目、1月3日)

 年末年始は火の用心の特別時期。火災が起きたらまず近所の住民が対応、あとは消防車の出番になる。西東京市内には初期対応のため、地域の約1100箇所に消火器が配備されている。しかし、いざというとき住民は使えるのか。12月議会で指摘された点検結果のその後を追った。

 

 配備消火器の状況は、公明党の佐藤公男市議が12月5日の一般質問で明らかにした。これは西東京市の公明党女性党員約90人が昨年9-10月の2ヵ月かけて地域を総点検した実態調査だ。その結果によると、「消火器」の文字が見えないのが345箇所、ケース破損が110箇所、ケースの中にごみが入り込んだのが105箇所、消火器本体が破損したのは3箇所あった。実際に調べた1042箇所のうち過半数を超える563箇所の消火器に不備が見られたという。

 質問への答弁は「破損の可能性があるものは早急に改善に努める」(丸山浩一市長)との対応だった。危機管理室は「消火器は10年で更新する計画になっています。人手が限られているので、調査結果のリストを参考に、優先順位をつけて順次対応したい」と述べている。その後を確かめようと、リストを手に年末年始の数日、地域を歩き回った。

 

すばやい対応で新しく(保谷町5丁目、1月3日)

 

 消火器の文字が見えないのは困るけれど、本体が機能しなければ一大事。外観よりまず中身が問題だ。「ケース破損、本体傾斜」と指摘された保谷町5丁目の消火器は、真新しいアクリル製ケースに生まれ変わっていた。

 「ケースが破損して紐で縛ってあるため開かない」とされた新町5丁目の消火器は、確かにビニール紐でぐるぐる巻き。ガムテープも貼ってある。これでは消火器を取り出すのにひと苦労だろう。

 

縛られた消火器(新町5丁目、12月30日)

後ろに回るとガムテープがびっしり

 

 「電柱にぶつかり扉が開かない」と指摘された中町1丁目や新町3丁目の消火器は、電柱と至近距離で差し向かい。中町はラベルが剥げて連絡先も不明状態だった。

 

電柱とにらめっこ。近すぎて扉が開かない(中町1丁目、1月3日)

標識も判別できないほど古くなっていた

扉は開けられるだろうか(新町3丁目、12月30日)

 

 泉町5丁目の消火器は、根元の鉄柱が曲がっている。車にでもぶつけられたのだろうか。扉を開けたら転がり落ちそうに傾いていた。

 

無理やりお辞儀? 窓も壊れ、扉を開けたら消火器は落っこちそう(泉町5丁目、1月3日)

 

 電柱と近接している消火器も少なくない。扉を開ける掛け金に手が届きにくいケースが目に付いた。新町3丁目、住吉町3丁目、同4丁目のも、扉を開けるのに苦労しそうなわずかな隙間しかなかった。

 

手を差し入れて掛け金を外すのは大変(住吉町3丁目、12月18日)

「電柱に寄り添いすぎると(掛け金に)手が出せません」(住吉町4丁目、12月18日)

 

 外側のケースは古いが、パッドを挟んで金具を締め直し、扉の破損が修理されているのもある。北町1丁目公園の消火器は傾いたままでも、扉の蝶番は真新しいパッドでしっかり止められていた。

 

消火器は傾いたまま(北原町1丁目)

蝶番はしっかり止めてある

 

 消火器を見て歩くと、連絡先の表示はさまざまだった。真新しい消火器のケースには、危機管理室と直通の電話番号が記載されている。古いケースには以前の部課名と市の代表番号が多い。新部署のラベルを旧名の上に貼り付けたのもある。文字が古くなって判別不能や、連絡先のラベルがなくなっているケースもあった。

 

新しいケースには、危機管理室と直通番号(中町2丁目、12月18日)

貼り込んで修正した旧ケース。剥げ落ちそう(泉町5丁目、1月3日)

「昔の名前で出ています」(住吉町6丁目、12月30日)

標識のラベルがないので消火器は正体不明(住吉町5丁目)

 

 東京消防庁西東京消防署によると、12月28日から1月3日まで市内の火災は1件。12月28日の芝久保町5丁目の小火だけで、負傷者なしだった。このとき消火器が使われたかどうかは掴んでいないけれど、必要なのに消火器が使えなかったとしらた大事になりかねない。危機管理室も市のホームページで「消火器箱から不必要に消火器を持出し、噴射したり、周辺に投げ捨てる事案が連続して発生しております」と注意喚起。「気付いたら危機管理室に連絡してほしい」と呼び掛けている。

 わずか数日歩いただけで、消火器が市内くまなく配備されていることが分かった。まずは出番がないように火の用心。いざというときは迅速に使えるように、市と地域がともに注視を怠らず、消火器の維持管理にあたりたい。あらためて強くそう願った。
(北嶋孝)

 

【関連リンク】
・地域配備消火器の適切な使用について(西東京Web

 

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