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仮設庁舎建設など整備費約17億円 保谷庁舎解体、田無庁舎中庭に再配置

By in 市政・議会 on 2018年1月15日

本会議場で開かれた企画総務委員会(西東京市議会)

 西東京市議会の企画総務委員会が1月9日に開かれ、暫定的な対応方策として進めている保谷庁舎解体、仮庁舎建設などの主な整備工事費が約15.7億円、現在の物価水準で約17億円になると明らかになった。リース方式で建設予定の仮庁舎建設費、田無庁舎中庭の敷地選定、耐震診断抜きの保谷庁舎解体などの問題点への質疑、議論が相次いだ。この日の閉会中審査の会場は、委員会室の改修工事のため臨時に本会議場となった。

 この日明らかになった庁舎統合方針のコスト試算によると、主な整備工事費は計15.7億円。内訳は、2019年度(平成31年度)から始まる保谷庁舎解体費用が約3.9億円、東分庁舎などの移転先改修工事費が約2.4億円、リース方式を想定し田無庁舎中庭(市民広場)に建設予定の仮庁舎工事費が約7.3億円、同庁舎外構整備工事費が約1億円、南町自転車保管所を公用車駐車場に転用する費用などが約1.1億円となっている。

 説明した下田立人管財課長は「試算は平成27年(2015年)3月時点のもので、平成30年度予算編成段階で物価上昇分だけを見ても約8%上昇している」と述べた。3年前の試算に物価上昇分を加味すると約17億円になる。

 委員からは疑義が相次いだ。
 納田さおり氏(無所属)は「仮設庁舎建設方針はまだ決まっていない。中央図書館、田無公民館のあり方も結論が出ていない段階で、既定事実として田無庁舎中庭に仮庁舎を建設してしまったら、隣接する両館が十分な敷地を確保した改修計画ができなくなる」と主張した。

 これに対して高橋泰彦企画部主幹は「市の耐震改修促進計画で平成32年(2020年)までに耐震化を実施するとなっており、中央図書館と田無公民館は既存施設の有効活用の視点から検討中」と説明。古厩忠嗣企画政策課長は「昨年9月に公表した『公共施設等マネジメント基本計画』でも、平成45年度(2033年度)に真の庁舎統合するまで、暫定的な対応方策として保谷庁舎は解体し、田無庁舎中庭に仮庁舎を建設するとしている。これまでも説明してきた通り、この方針は進めていく」と述べた。

 保谷清子氏(共産)は「保谷庁舎は来年で50年だから耐用年数だというけれども、それは法定耐用年数だ。物理的には60年~65年持つと言われている。保谷庁舎は解体ありきではなく、まず耐震診断をすべきではないか」と質した。

 建築営繕課の蓮見達也課長は「保谷庁舎は1968(昭和 43)年竣工、95年に耐震診断、96年から97年に耐震工事を実施した。今後使い続けるとなると大規模な改修工事が必要となり、費用もかかる」などと答えた。保谷氏が田無庁舎と仮庁舎の2階を結ぶには70センチの段差があって難しいとの説明だったが、市民の利便を考えると連絡通路は作れないかと尋ねたのに対し、蓮見課長は仮庁舎をかさ上げする、渡り廊下を設置するとの考え方を紹介し、「いずれにしても5000万円以上かかるほか、増築と見なされる可能性もあり、現在検討中」と説明した。

 自民党の委員からも質問が出た。稲垣裕二氏は「いま仮庁舎に関して議論されているが、問題は統合庁舎のあり方ではないか。統合庁舎の位置も含めて総合的に議論するべきではないか」と述べたうえで、仮庁舎をリース方式で建設する方針に対して「リース方式が本当に安くてよいものかまだ分からない。リースにもグレードがあるはずなので、その費用と会計処理の問題も示してほしい。」と要望した。

 浅野高司氏は「整備費用に仮庁舎建設費は入っているが、撤去費用はどうなっているか」と質した。建築営繕課の蓮見課長は「田無庁舎と建設予定の仮庁舎は、統合庁舎が出来る平成45年度に同時に解体を予定しているので、今回の試算には含まれていない」と答えた。

 遠藤源太郎氏は「統合庁舎が出来るのはこれから15年先。でっかい庁舎と広い敷地が必要かどうかにも踏み込んで検討する必要はないか。市民合意の形成では100人委員会などを作った先進事例などを参考にしてほしい」と指摘。「いまの二庁舎体制は結構便利なので、庁舎統合すればもっと便利になると納得できるような、将来に夢の持てるような議論にしたい」と述べた。最後に中庭の樹木に触れ、「クスノキやケヤキは寄贈されたものなので、黙って切り倒していいかどうか。関係者に声をかけてはどうか」と述べた。

 瀧島喜重氏(みらい)は「中央図書館・田無公民館を改修するなら、仮庁舎と合わせて計画・建設したら建設費が安くなるのではないか。費用を試算したもらいたい」と要求した。建築営繕課の蓮見課長は「両館の改修費用はまだ積算していない。仮庁舎に合わせて建設する場合、図書館は床の加重がかかるので通常のコストとは別になる」と答えた。

 瀧島氏は続いて「図書館、公民館の改修費用をぜひ出してほしい」と要望した。企画部の高橋主幹は「図書館・公民館の改修費用は平成25年に耐震診断し、その段階での試算があり、それを精査して提出することは可能」と述べたうえで、「(市民会館を含めた)3館合築は市長の判断によって会館敷地では行わないとなった。その後図書館、公民館は耐震化促進計画もあり、市長の方針に基づき既存施設の有効活用する方向で改修を検討することになった。立体的な検討は想定していない」と述べた。

 この日の審議は本会議場を使った。各委員会室が改装工事中のための臨時措置。委員は議員席の最前列に着席。市側はいわゆるひな壇に席を占めた。議席とひな壇の間のテーブルに委員長、副委員長が座った。
(北嶋孝)

 

【関連リンク】
・庁舎統合方針を決定しました(西東京市Web

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