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ユーモアと感謝の別れ 西東京市の部長職5人退職

By in 市政・議会 on 2018年4月2日

挨拶する小谷野佳一議会事務局長(西東京市議会)

 西東京市議会第1回定例会最終日の3月28日、議会閉会後に、31日付けで退職する部長職5人が議場で挨拶した。昭和55年、56年(1980年、81年)に合併前の保谷市と田無市で公務員生活のスタートを切り、20万人都市の西東京市で幕を閉じる。波乱のエピソードも笑いに包み、感謝の言葉で新しい門出に向かった。

 

大久保健史市民部長

 小幡勝己議長の指名で最初に挨拶に立ったのは、市民部長の大久保健史さん。1981年6月に旧保谷市役所職員になった。年度途中なので「2人だけの寂しい入庁でした。もう1人は、議会事務局の小谷野局長です」と同期を紹介した。「それから37年経ちました。若かったころと比べると、お互いに見る影もない」と場内を湧かせたあと「無事一緒に定年を迎えられたのは感無量です」と述べた。子育て支援部、総務部、市民部の部長を務め、「先輩や多くの職員に支えられた」と感謝。「今後はこういう気持ちを胸に、規則正しい生活を送りたい」と述べると場内は笑いに包まれた。深夜に及ぶ不規則な議会運営と厳しい審議を、ユーモアで振り返る言葉だった。

 

成田始健康福祉部長

 成田始さんは健康福祉部長。1980年に保谷市に入り、選挙管理委員会事務局からスタートした。合併後は子育て支援課、市民課、健康課、生活福祉課を経て福祉部長、健康福祉部長となった。「本会議や常任委員会で厳しいけれどもときには優しい意見、指摘をいただいたことが思い出されます」と述べ、「これからは健康に気を付けて好きな趣味を楽しみたい」と笑みを浮かべながら穏やかに話した。

 

手塚光利会計管理者

 会計管理者の手塚光利さんは1980年、田無市役所に入った。苦労したのは、合併後の教育委員会時代。田無、保谷で異なる学校現場の運営調整で苦労した。職員課では人事考課制度の導入に際して「身長は体重計で測れない。人が人を評価する難しさを痛感した」。特別職の報酬改定を手掛けたおり、厳しく批判していた市民から「あなたの考えには反対だが、あなたの審議会進行は偏っていなかった」と言われたことが印象に残っているという。生活文化スポーツ部長時代に担当した全国規模のスポーツ大会で、予想を上回る観客が集まる想定外の事態となった。しかしこの緊急事態を早い判断と臨機応変な対応で切り抜けられた。「スタッフやボランティアが一体となったチームワーク、人が協力することでなし得る大きさを痛感した」と振り返り、支えてくれた人たちに感謝の意を述べて締めくくった。

 

南里由美子特命担当部長

 教育委員会特命担当部長の南里由美子さんは手塚さんと同期。「当時は好青年といいお嬢さんともっぱらの評判でしたが、いまはいかがなものか」となごませた。現場で9年過ごして平成元年(1989年)、課長以下10人の庁舎職場に異動した。「私が唯一の女性職員。前任からの引き継ぎ事項に『お茶くみ』があった」。その慣行もやがて改まり、職場のワープロもパソコンに移行した。合併でさらに職場は変わった。仕事人生38年。「特に管理職になってから、いろんな経験をしましたが、そのとき出会った職場の仲間や地域の人たちに救われた。そういう出会いからパワーをもらった。人生100年時代なので、余生ではなく、新しい人生を踏み出したい」と述べた。

 

小谷野佳一議会事務局長

 最後は議会事務局長の小谷野佳一さんが挨拶した。冒頭「みなさんは私の性格をご存じだと思いますが、多少破天荒になるかもしれません」。続けてこの日の朝「出がけに浮かんだ歌謡曲の一節」を披露した。美川憲一の「おんなの朝」。歌詞は「朝が来たのね、さよならね 街に出たら別々ね」で始まる。「私の気持ちは『朝が来たのね、定年ね 街に出たらただの人ね』でした」と笑いを誘った。水道部をはじめ経験した職場を次々に挙げた。議会事務局次長から危機管理室長、会計管理者、現在の議会事務局長と並べた後、「とうとう『部長』になれなかった」とぽつり。笑いと声援の渦になった。

 水道部時代は若かったこともあって「競馬で言えば強い調教、野球で言えば千本ノックのように後輩を『親身になって指導した』」と話した。「そのせいか後輩は大きく育った。その一人が市政運営の要となっている副市長です」と打ち明けると、議場は爆笑に包まれた。
 学生時代に読んだ文芸評論家亀井勝一郎の「人生は邂逅である」の言葉を胸に刻む。東日本大震災の直後に危機管理室長になって、岩手県大槌町に出かけて見た光景、計りしれない悲しみを体験した、と言葉を詰まらせた。
 最後に「議員のみなさまには『親身のご指導を賜った』」と頭を下げ、議会事務局の将来に思いをはせて挨拶を終えた。

 小幡議長が「みなさま、本当にお疲れさまでした」と5人をねぎらうと、場内から長い拍手が続いた。
(北嶋孝)

 

【関連リンク】
・西東京市平成30年3月31日付退職者及び派遣終了者(PDF 50KB

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