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「4圏8地区」基本にまちづくり目指す 西東京市第2次総合計画の後期計画素案

By in 市政・議会 on 2018年6月25日
全員協議会

後期計画素案が明らかになった市議会全員協議会

 西東京市の第2次総合計画の後期計画素案がまとまった。6月15日の市議会全員協議会で内容が明らかになり、21日の企画総務委員会審議などから、新たに打ち出された行政サービスの圏域(エリア)設定に関心が集まった。素案は「4つの日常生活圏と8つの地域包括支援センター地区を基本とした地域づくりを進める」と明記。高齢化が進む今後を見越して、地域福祉、高齢福祉、子育て・児童福祉など個別サービスエリアの再構築による地域づくり、まちづくりをめざしている。26日からパブリックコメントが始まり、7月のパネル展示や市民説明会などを経て、9月議会に議案を提出する予定だ。

 素案によると、市の将来推計人口は2022年に約20万2500人のピークを迎え、後期計画の最終年になる2023年は約20万2300人となり、その後徐々に減っていく。65歳以上の高齢化率は2017年の23.7%が2023年には24.5%となり、ほぼ4人に1人が65歳以上の高齢社会になる。

 特に75歳以上の比率が増え、「住み慣れた地域で安心して暮らすために市民と行政の連携・協働の推進や、地域の課題を地域で解決する体制づくり、顔の見えるつながりの構築が重要」と指摘。「このため現在の行政サービスや地域ネットワークを整理」し「4圏8地区」を基本としたまちづくりを進める、とした。

 4つの日常生活圏は、西東京市を東西南北に分けたエリア。「ほっとするまちづくりネットワーク」(ほっとネット)の地域福祉コーディネーターや、高齢者の地域生活を支える生活支援コーディネーターがそれぞれ配置され、自治会・町内会の地域協力ネットワークづくりも進んでいる。

 8地区は、市内8箇所の地域包括支援センターのカバーエリア。鉄道や幹線道路をまたいで離れていた地区を、近くの包括センターに再配置する案を提示している。

 主な見直し箇所は、北原町が泉町包括支援センターから田無町センターへ、保谷町は田無町センターから泉町センターへ、南町1~3丁目は向台町センターから新町センターへ、芝久保1丁目は西原センターから向台町センターへ、などとなっている(「見直し図」参照)。

 

全員協議会配布資料から(クリックで拡大)

現在の圏域の考え方(第3期西東京市地域福祉計画(平成 26 年度~ 30 年度)から)

 

 スケジュール案では、5地区に分かれている地域子育て支援ネットワークや子ども家庭支援センターのエリアも2025年までの再構築を目指す。市内11箇所の児童館・児童センターは2025年以降の課題になっている。

 集会所や地区会館など市民交流施設の再配置などは2026年から始まる第3次計画に先送りされ、小学校18校、中学校9校の学区域の検討はスケジュールに載っていても、具体的な時期や目途は明示されていない。

 6月21日に開かれた企画総務委員会ではエリア問題に関連して、佐藤公男氏(公明)は個別分野のエリア設定に触れたあと、「子育て、学区域を含めてエリア問題は後期計画の5年だけでなく、第3次総合計画の期間が10年とすると、今後15年の長期にわたる課題になる。しっかり考えてほしい」と述べた。稲垣裕二氏(自民)は「示された圏域設定図に、小中学区域を重ねた図を提示してほしい」と要望。委員会として資料請求することになった。

 総合計画は、市行政の最上位計画。将来像やまちづくりの方向性を示す「基本構想」、それらを実現するための施策を示す「基本計画」、施策達成のための具体的な事業を盛り込む「実施計画」から構成される。このうち「基本構想」と「基本計画」は市条例によって議会の議決が必要となっている。

 第2次総合計画の計画期間は2014年度から2023年度までの10年間。折り返しとなる2019年を控え、昨年から審議会で計画の見直し作業が進み、「まちづくり若者サミット」を実施するなど若い世代の意見も取り入れようとしてきた。

 後期計画の主な見直しポイントは、エリア設定の再構築のほか、健康応援都市実現の取り組み、その連携事業をグループ化して実現イメージを共有するなど。これまでの36施策を34に絞っている。

 企画政策課によると、後期基本計画素案は6月26日から7月25日までパブリックコメントを実施。7月10日から市内4ヵ所でパネル展示を予定し、7月21日は午前午後の2回、田無駅北口のアスタセンターコートで市民説明会を開く。8月に審議会の中間答申を得て9月議会に条例案を提案するスケジュールを予定している。

 

全員協議会

全員協議会で発言する加藤涼子氏(生活者ネット)。丸山浩一市長は右から2人目(後ろ向き)

 企画総務委員会ではこのほか、素案で「災害に強いまちづくり」と「危機管理体制の整備」が一本化された点に関して納田さおり氏(無所属)が懸念を表明。「自然災害と社会的リスクは分けて考えべきだ。一緒にすると、防災への対応が薄くなる」など専門的な観点から一本化の弊害を指摘した。結局委員会で表明された意見を審議会に伝えることになった。

 納田氏はさらに、後期計画の策定支援委託料が2年で計約2400万円も予算化されている点を取り上げ「財政事情が厳しいのだから自前で取り組むべきだ」と述べた。

 このほか遠藤源太郎氏(自民)は市の総合計画には全市民の参加が必要と指摘し「若者サミットだけでなく『年寄りサミット』などで高齢者の声を吸い上げる仕組みを考えてはどうか」と提起。浅野高司氏(自民)は、先に視察した伊丹市の例を取り上げ「計画は図やイラスト、漫画を取り入れ、分かりやすくまとめてほしい」と要望した。

 保谷清子氏(共産)は「素案は自助共助を強調し、肝腎の公助はさっぱり出てこない。もっと市が前面に立って行政サービスを展開するべきだ」と強調。公民館・図書館が「学習機会を提供する場」とされている箇所を取り上げ、「公民館・図書館は社会教育施設であり、単に場を提供するだけではない」と述べ、社会教育法に書かれた公民館事業を列挙しながら社会教育の役割を明確化するよう意見を述べた。
(北嶋孝)

 

【関連リンク】
・総合計画(西東京市Web
・第2次総合計画(後期基本計画)の策定に向けたポスターセッション・説明会・パブリックコメントを実施します(西東京市Web

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One thought on “「4圏8地区」基本にまちづくり目指す 西東京市第2次総合計画の後期計画素案

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    パブリックコメントやパネル展示、市民説明会の日時が明らかになったので関係箇所を手直ししました。(北嶋)

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