「合築複合化」問題で質疑 文教厚生委員会

投稿者: カテゴリー: 市政・選挙 オン 2015年8月9日

 西東京市議会の文教厚生委員会が[2015年]8月7日(金)に開かれた。西東京市中央図書館、田無公民館、市民会館の関係団体代表、学識経験者らで構成する「合築複合化基本プラン策定懇談会」の第1回開催状況が報告され、懇談会の基本性格や情報、資料提供などについて質疑が交わされた。

 同懇談会の初会合は7月30日。会合が3館合築を前提とするのかなど懇談会出席者から質問や疑義が出されたことやその対応が紹介され、年内に提言をまとめるスケジュールが説明された。

 懇談会出席者から相談を受けたという小峰和美議員(統一会派みらい)は、配付資料で市民会館の公会堂の利用率が51%となっている点を取り上げ、「数字から見ると半分しか利用されていないように見えるが、週末の土日はほとんど埋まっていて、平日も利用されているのではないか。詳しい利用実態を知りたい。資料を委員会に提出してほしい」と要望した。

 委員会で断続的に話し合い、採決の結果、賛成は小峰和美、かとう涼子(生活者ネットワーク)、大竹あつ子(日本共産党)、森てるお(無所属)の4議員。委員長を除くほかの4議員は賛成しなかった。委員会として資料を請求するなどの場合、これまでは全会一致だった。このため今回は、施設利用率の詳しい資料請求をしないことになった。

 かとう涼子議員は「懇談会の意見は、どのように扱われるのか」などと質問。大竹あつ子議員は「懇談会で、合築先が(現在の)中央図書館・田無公民館になったらどうするのか」などと尋ねた。森てるお議員は「庁舎統合方針(案)の市民説明会で、市民会館への合築複合化は決まっていない、との市の説明だった。あたかも決まったかのように、既成事実を積み重ねているのではないか」と迫った。

 これに対し、生活文化スポーツ部の手塚光利部長と田中彰文化振興課長が交互に答弁し、「懇談会のメンバーにもさまざまな意見がある。市民会館の敷地に新しい施設を建てるのが市の考え方なので、今後の話し合いや現地視察を重ねる中で意見が交わされ、合意形成が図られることを期待している」などと述べた。

 最後に佐藤公男議員(公明党)が3館の中で図書館の占める位置について発言。「3館といっても、比重が同じではないはず。公民館、市民会館と違って、合築されるのは西東京市の中央図書館だ。近隣市と比べて西東京市の中央図書館は狭く、市民一人当たりの図書館面積も最低に近い。懇談会にこういう資料をできるだけ出して検討してもらいたい」と述べた。

 文化振興課の資料によると、市民会館(地上5階地下1階)の延べ床面積は4781㎡。中央図書館は同1571㎡、田無公民館は1241㎡となっている。
 「公共施設の適正配置等に関する基本計画(平成23年11月)」によると、近隣市の中央図書館の面積は3263㎡と西東京市の2倍強で、「近隣市や都内同規模類似団体の平均的な水準と比較してみたとき、(西東京市は)特に中央図書館が小規模(近隣市の中で最小)」と指摘している。
(北嶋孝)

 

【関連情報】
西東京市図書館基本計画・展望計画(平成21年度-30年度)(西東京市Web

 

北嶋孝
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「合築複合化」問題で質疑 文教厚生委員会」への1件のフィードバック

  1. 1

    記事末尾に、近隣市と比較した中央図書館の面積データを追加しました。(編集部)

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