ピークは5年後の20万3775人 西東京市が独自人口推計
西東京市の人口は5年後(2020年)の20万3775人をピークに減り始め、25年後の2040年に20万人を割って減少の一途をたどる。高齢化も進み、65歳以上人口は現在の23%から20年後の2035年には30.2%へ。市内への転入は練馬区や杉並区からが多く、転出先は東久留米市、小平市が多い-。
企画政策課が11月16日に開かれた市議会全員協議会に提出した「(仮称)西東京市人口ビジョン(案)」と「西東京市総合戦略(中間まとめ)」で明らかになった。
西東京市の人口は今年1月時点で19万8826人。2011年からの4年間は0.4%増にとどまってほぼ横ばい状態だった。
独自推計によると、今後5年ほど人口は増加する。ひばりが丘団地や谷戸町の大規模開発が進んでいるためという。以後は人口減少が続き、5年後(2020年)に20万3775人でピークを迎える。以後は減り続け、25年後(2040年)には20万人の大台を割って19万7470人となり、現在よりも人口が少なくなる。45年後(2060年)は17万4898人と推計している。
高齢化は人口の増減があっても容赦なく進み、特に75歳以上の後期高齢者は増え続ける。後期高齢者の比率は現在11・1%だが、5年後に13.1%、10年後(2025年)14.9%、20年後(2035年)は16.3%になり、30年後(2045年)は20.4%と上昇し、20%台に乗ると推計している。
同時に現在64.4%の生産年齢人口(15歳~64歳)は減少する。20年後の2035年には59.8%と60%を割り込み、2060年には53.3%まで落ち込むとみている。高齢者が増えるだけでなく、働き手の現役世代が減り続ける将来が浮き彫りになっている。
2012年から2014年の3年間の転入転出(地域別移動)をみると、西東京に近い練馬区と杉並区、武蔵野市などからは転入が多い。転出は東久留米市、小平市、東村山市などが多かった。年齢別の人口移動では、男女とも20歳代は23区への転出が多く、0歳~4歳は23区からの転入超過となっている。このため「主に独身層が23区へ転出している」と分析している。
就労状況では、就業者の半数近い47%が23区に通勤していた。市内で働いている人は27%だった。
これらのデータを踏まえた「総合戦略(案)」は「まち・ひと・しごと創生法」に基づいて今後5年間の施策の方向や具体策を策定。11月中に市民説明会を予定し、パブリックコメントで市民の意見も求める予定という。
(北嶋孝)
【関連リンク】
・都道府県まち・ひと・しごと創生総合戦略及び市町村まち・ひと・しごと創生総合戦略の策定について(通知)(まち・ひと・しごと創生本部)>>
・地方人口ビジョン・地方版総合戦略の策定に当たっての参考資料>>
人口高齢化の記述の後に、生産年齢人口の推移を追加しました。(編集部、2015年11月20日)