「ママが大好き」の気持ちを知ってほしい お母さん向けの絵本「ぼくは3さい」

投稿者: カテゴリー: 子育て・教育 オン 2015年12月24日
絵本の表紙

絵本の表紙

 もう3歳、まだ3歳-。子育てをしていると、子どもの成長に期待で胸がはずむ一方、まだまだ手がかかると感じることも少なくない。そんなお母さんに読んでほしいと願って、子どもの気持ちを子どもの言葉で語った絵本「ぼくは3さい」が発行された。

 作者は西東京市南町四丁目「こみね幼稚園」園長の小峰和美さん。幼児教育に携わり37年。ご自身も3人の子育てを終え、現在は孫たちの成長も見守っている。「子ども本来の姿を見ることで、子どもさんの気持ちを改めて知ってほしい」と語る。絵を描いたのは、矢野早月さん。柔らかいタッチの水彩画で子どもの表情をゆたかに表現している。

 この絵本には、3歳の子どもの発語や登園時のイヤイヤなど、実際に子育てで向き合う場面がいくつか登場する。3歳の男の子とお母さんとのやりとりや、初めての幼稚園で過ごす一日を通して、喜びや不安を感じる中で安心できる母親の存在を、「ママが大好き」とストレートに伝えている。

 

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「子どもの気持ちを知ってほしい」と話す小峰和美園長。撮影=ひばりタイムス 禁無断転載

 

 「おさかな」が「おかさかな」となるのは、小峰さん自身の子育てエピソード。(舌足らずでも)「その子の世界には存在している言葉を、お母さんだけは分かってくれる。だから、ママが大好きなんです。大人や沢山の人と交流するなかで変わっていきますよ」

 登園時にイヤイヤする子もいる。小峰さんの園では、先生たちが登園する子どもたちを一人一人抱っこして挨拶するという。「はじめは親の手を離さなかった子も、先生という安心できる人に気付き、子どもの輪の中に少しずつ入っていきます」「「ママが大好きという気持ちを受け止めてください」と話す。この絵本は、来年度入園予定の説明会で、子どもたちに読みきかせ、保護者にも読んでもらう予定。

 子どもと過ごす日々は、当たり前と感じる場面でも、振り返ると子どもの無垢な「大好き」な気持ちが現れている。この絵本は、子育てで目いっぱいのお母さんたちにとって、立ち止まり、子どものありのままを受け止めるきっかけになるかもしれない。(廣田亜希子)
*絵本「ぼくは3さい」は非売品。希望者は、こみね幼稚園(電話042-465-7716)へ問い合わせ。

 

【筆者略歴】
廣田亜希子(ひろた・あきこ)
 埼玉県入間市出身。結婚と同時に西東京市に住み始め11年目。2児の母。子どもたちの「ふるさと」になるこの地域の人やまちの魅力を伝えるため、ライターチーム「ままペンシル」を立ち上げ活動中。母ならでは、生活者ならではの目線で企画・制作を行っている。

 

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