西東京出身の2投手に期待 甲子園出場の八王子高校野球部

投稿者: カテゴリー: 文化 オン 2016年8月4日
八王子高校野球部

早乙女大輝選手(左)と奥村天選手(右)

 第98回全国高校野球選手権大会の代表校49校が決まり、7日に開幕する。西東京大会は八王子学園八王子高等学校が、強豪東海大学菅生高等学校を破り、甲子園初出場を決めた。エースピッチャー2年生の早乙女大輝選手と影のエースといわれる3年生の奥村天(そら)投手は、共に西東京市出身の選手。7月31日、都内最後の練習が行われた同校グラウンドでお二人に話を伺った。

 早乙女選手は、生まれも育ちも西東京市。小学校4年生から地元の「田無エンジェルス」で野球を始める。田無第一中学校に通い近隣市にある「小金井リトルシニア」に所属。2013年リトルシニア全国選抜野球大会に出場している。身長171㎝、抜群の制球力と切れの良いストレートが特徴の左腕。

 西東京大会では初戦から先発。最も厳しい試合を強いられたのは、準々決勝の早実戦だったという。「一番長いイニングを投げられた分、体の疲れも溜まりました。神宮球場の大きさにも多少プレシャーを感じました」と早乙女選手は振り返る。今は疲れもとれて調子は上々。「甲子園に行っても常に笑顔で、野手の方たちに助けてもらう、打たせて取るプレーでがんばりたいと思いますので、応援よろしくお願いします」と力を込めた。

 奥村選手は、身長180㎝低めに球を集めて打たせてとる左腕投手。西東京市を活動拠点とする少年野球チーム「ホワイトイーグルス」に小学校2年生から所属。学校の休み時間には外で走りまわる子どもだったそうだ。田無第四中学校に入学後、「武蔵府中リトルシニア」に所属。2012年リトルシニア選抜ベスト8、同年リトルシニア全国大会3回戦に進出している。今夏の西東京大会では、4回戦に初登板し都立町田高校を7回コールド2安打で完封した。「甲子園でも自分たちらしい野球をやって、西東京市代表として頑張るので応援よろしくお願いします」とまっすぐ前を見据えた。

 

八王子高校野球部

 

 就任11年目の安藤徳明監督は、早乙女選手について、「入部したときから地道に努力する真面目なタイプです。今年春の大会では自分で考え工夫して練習、試合に臨めるようになりました。自信を持つようになり表情も豊かになりました。3年生で成長する子どもが多いので自立が早いです。特にマウンドから笑顔で守備陣に声をかけるのがいいです。チームからの信頼は絶大です」と話す。

 奥村選手については、「奥村がいなければ今の2年生ピッチャー陣は存在しなかった」と言い切る。「3年生投手がけがでベンチ入りできないとき、2年生投手を引き連れトレーニングしていました。下級生がゲームで投げていようと変わらず、コツコツ努力する姿を見せてきました。明るい選手でピッチャーとしての責任感が強く、投手陣のリーダー的な存在です。最後に対戦相手を抑えるのは奥村です」と全面的な信頼を寄せる。

 自らのチームを「ありんこ軍団」と語る安藤監督。「みんなの力を結束して象に向かう勇気と目を持て」。八王子高校のモットーだ。

 第98回全国高校野球選手権大会1回戦、八王子学園八王子高等学校は、8月11日(木)9時30分、宮崎県の日南学園高等学校と対戦する。
(柿本珠枝)

 

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【筆者略歴】
柿本珠枝(かきもと・たまえ)
 旧保谷市で育ち、現在西東京市田無町在住。1998年(株)エフエム西東京開局から携わり、行政や医療番組、防災、選挙特番など担当。地域に根差した記者としても活動している。

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