Print This Post Print This Post

合築複合化基本プランに新2案 庁内部会に差し戻し

By in 市政・議会 on 2017年3月20日
中央図書館と田無公民館

合築複合化が計画されている西東京市の中央図書館(手前)と田無公民館(右手奥)

 西東京市の中央図書館、田無公民館、市民会館の3館合築複合化基本プランを検討していた市の庁内組織が昨年12月末に、3館利用者らの懇談会が作成した4案に加え、あらたに2案をまとめていた。しかしその後、差し戻されて再検討中-。3月17日の同市議会予算特別委員会(二木孝之委員長)で、山崎英昭氏(みらい)が、提出された資料を基に質疑し、一連の事実と経過が明らかになった。

 追加2案をまとめたのは、庁内の公共施設等活用検討委員会(委員長・池澤隆史副市長)が調査・検討を要請した「検討部会」。企画部、生活文化スポーツ部、教育委員会の各部長、関係課長、図書館長、公民館長らが参加し、計10回の会合で「素案」(案)をまとめ、活用検討委員会に提出した。

 昨年3月末の懇談会「提言書」は、結論を一本化できずに4案(A~D案)を併記した。検討部会は、提言のB案(図書館・活動融合型)を基に「3館合築複合化として最適と考える」E案(3施設機能融合型)と、田無公民館を現在地に残して中央図書館と市民会館の2館を合築するF案(図書館機能重視型+公民館)の2つに集約した。

E案(クリックで拡大)

 E案は「中央図書館の機能拡充と活動・支援・発表の機能を並び立たせる」プラン。施設面積は5400㎡と従来案と同じだが、図書館の専有面積は2260㎡と現状の1.75倍、蔵書能力は37万冊となって現在の1.5倍になる、と記している。このほかリファレンス専用コーナーや学習室を新設するほか、会議室(4室)、多目的室(5室)、実習室、完全防音の多目的ホール(200㎡)、スタジオ2室、視聴覚室なども備える。

 「長所・期待」として、閲覧席の増加や学習室の新設によって(貸出中心から)滞在型図書館にも対応し、活動スペースは活用しやすく図書館事業の広がりに期待できる、などを挙げている。一方「課題・懸念」として、図書館機能を充実していると言っても「他自治体の中央図書館の平均的水準からみるとやや小規模」と指摘。ステージ機能の縮小によって公会堂活動が影響を受けるため「一定の配慮が必要」としている。

F案(クリックで拡大)

 F案は田無公民館を存置するため、新施設は図書館の専有面積は2850㎡(現状比2.2倍)、蔵書能力は42万冊(同1.7倍)と拡充される。リファレンスはE案の「コーナー」から単独の「室」に格上げ。閲覧席も増え、多目的ホールや会議室(2室)、多目的室(3室)、スタジオ(2室)も設ける。このため新施設と公民館の「2拠点で多彩な活動に対応できる」としている。しかし課題としてE案と同じく、公会堂活動の代替利用への「一定の配慮」が必要と指摘。「E案に比べ設備整備コスト等が抑制されない」と費用面を懸念している。

 この「案」を説明、質疑・意見が交わされた後、飯島享企画部長が「本日の議論や指摘事項等を修正し、本部会の所掌事項の到達点として、公共施設等活用検討委員会へ報告したいと思うが。よろしいか」と発言。会議録はその後に「異議なし」と記載している。

 山崎氏は検討部会の資料を基に、「報告をまとめてから3ヵ月近くなるのになぜ、議会に明らかにしてこなかったのか」と問いただした。この第10回部会が開かれたのは昨年12月20日。この問題で議論を重ねてきた文教厚生委員会が開かれたのが今年3月9日。このとき説明がなかったことを踏まえての質問だった。

 

合築複合化先に予定されている西東京市民会館。左側が公会堂

 

 合築複合化問題を担当している生活文化スポーツ部の小関俊典部長は「これはあくまで素案の案を議論したので、庁内では未確定の内容」「E案とF案を一本に絞る必要があるとの認識があり、庁内であらためて検証を進めたいと考えている」「素案をまとめてから市民や議会のみなさまに説明し、ご意見を伺いたい」などと答弁したが、山崎氏は納得しなかった。「市が(方針を)決めてから市民や議会に説明する。こういうやり方は市民参加にならないと何度も言ってきたではないか。部会が報告書をまとめたなら、議会に説明し、市民とも議論すべきではないか」と重ねて質した。

 その後、池澤隆史副市長が答弁し、「公共施設等活用検討委員会に検討部会の報告が出されたが、十分審議が尽くされていないと考え、継続審議するよう指示した」「市民、議会のみなさまに提供するためにも、市民参加の時期や手法、スケジュールなどを検証して、あらためて慎重かつ丁寧に、時間をかけて議論を深める必要がある」などと説明した。遣り取りのなかで、公共施設等活用検討委員会の開催時期や議論内容などは取り上げられなかった。

 最後に丸山浩一市長が発言に立ち「(合築複合化基本プラン策定)懇談会の提言を(昨年3月に)受けて庁内検討を始めた。その後、田無公民館を存置し、2館を合築する案も含めて検討するよう指示した。当初は上半期にまとめる予定を年度内に延ばし、さらに(今年の)年内にすることにした。今回の報告を受けたが、2案で出すのか1案にまとめられるのか、議会や市民の意見を聞くスケジュールや手続きはどうかなど、最終的にはまだ決まってない。市民の関心の高い問題だけに、慎重に議論し、市民、議会に丁寧な説明をしたいと考えている」などと述べた。

 時間が迫って山崎氏は、不明な問題を後日の委員会審議に委ね、この日の予算特別委は閉会した。
(北嶋孝)

 

【関連リンク】
・合築複合化基本プラン検討部会 会議資料および議事録(合築複合化基本プラン素案(案)含む)(PDF 4.4MB
・西東京市合築複合化基本プラン策定に向けた提言(西東京市Web

 


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA