2017年度一般会計予算案などを可決 異例ずくめの西東京市議会予算特別委員会

投稿者: カテゴリー: 市政・選挙 オン 2017年3月30日

 西東京市議会の予算特別委員会は3月29日に開かれ、2017年度の一般会計予算案を賛成多数で可決した。引き続き国民健康保険特別会計など5特別会計予算案も審議、可決した。予算特別委員会は日程を3日間延長。この日は委員長が午前中に体調不良で退出、副委員長が辞任、新たに選出された副委員長が議事を進め、閉会したのが夜11時30分近くになるなど、異例ずくめの1日だった。

 この日午前10時から本会議が開かれ、予算委員会の日程を1日延ばし、会期最終の本会議を30日に開くことに決めた。このあと各会派が参加して理事会が開かれている途中、二木孝之委員長が「体調不良」で退出。間もなく副委員長の瀧島喜重たきしまよししげ氏は「一身上の都合」で辞表を提出した。

 委員長、副委員長が不在の事態を受けて各会派らが話し合い、午後3時前に開いた委員会はまず最年長の浅野高司氏(自民)を臨時の委員長に立て、瀧島副委員長の辞任を許可、後任の副委員長に森信一氏(民進)を選出した。以後、森副委員長が委員長の職務を務めた。

 午後5時半過ぎから再開された委員会では、佐藤公男氏(公明)、後藤優子氏(生活者ネット)、納田さおり氏(無所属)が総括質疑に立った。

 

保谷庁舎

取り壊しが計画されている保谷庁舎

 

 佐藤氏は、老朽化する保谷庁舎取り壊し後の市民サービスに関して「何を残すかではなく、何が必要かを検討すべき」などと質した。丸山浩一市長は「(市民サービスは)何が必要かを検討し、地域包括ケアシステム構築を見すえ、きめ細かな対応を検討する」などと答えた。

 3館合築複合化問題に関しては佐藤氏、後藤氏、納田氏の3人が取り上げた。教育委員会の手塚光利教育部長は「3館や2館の合築複合化を議論する一方で、図書館や公民館のあり方を取りまとめる」と述べた。

 採決の結果、一般会計予算案は自民、公明、生活者ネットの賛成多数で可決した。

 一般会計予算案の採決に先立って、山崎英昭氏(みらい)ら3議員が、予算の組み替えを求める動議を提出した。提案理由で山崎氏らは「方針が何度も変更され、迷走を続けている庁舎統合方針案と、市民会館、中央図書館、田無公民館の3館合築複合化に関しては、いったん白紙に戻し、市民参加によりゼロベースで検討し直すべき」と強調した。

 旧泉小学校の跡地活用に関しても「一部売却ありきで検討を進め、近隣住民への説明を行ってこなかった」などと指摘。田無庁舎の中庭に仮設庁舎を建てる庁舎整備事業費と旧泉小の校舎解体工事費などの項目を削除し、予算案を再提出するよう求めた。しかし採決の結果、賛成少数で動議は否決された。
 
 西東京市議会委員会条例によると、委員長、副委員長ともに事故があるときは、年長の委員が委員長の職務を行う(第12条)となっている。
(北嶋孝)

 

【関連リンク】
・西東京市議会委員会条例(西東京市例規集

 

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