田無庁舎から出発するタクシー

 公共交通の空白・不便地域となっている西東京市の南部地区で、タクシーを活用した移動支援の実証実験が6月17日、スタートした。この日は3ルートのうち柳沢地域ルートでタクシー2台が午前10時から正午、午後2時から4時の2回、新柳沢団地内公園と田無庁舎の間を往復した。運行した計4時間で車を利用したのは5人。初日は小さな一歩から始まった。実証実験は9月28日まで約3ヵ月間続け、地域のニーズや課題を把握して今後の移動支援のあり方を検討する。

協定書を掲げる(左から)丸山浩一市長、町田栄一郎三幸自動車社長、井上和久大和交通保谷取締役所長、池澤隆史副市長(市長応接室)

 公共交通空白・不便地域となっている西東京市の南部地区で、今年6月から借り上げタクシーを活用する移動支援策の実証実験が始まることになり、市と運行に協力する地元のタクシー会社2社が4月2日、それぞれ協定書に調印した。市と住民、交通・福祉関係者、学識経験者らが勉強会を重ね、話し合いから生まれた独自の「西東京方式」がいよいよ動き出す。

初日29日の参加者は24人。熱心な質疑が続いた(柳沢中学校視聴覚室)

 西東京市の柳沢、南町、向台町などの南部地域で実施された「外出の際の移動手段についてのアンケート調査」集計結果の住民説明会が1月29日と30日、柳沢中学校視聴覚室で開かれた。市は併せて、今後の移動支援のあり方を検討する勉強会の開催を提起し、参加市民メンバーの募集を始めた。説明会は2月6日も開かれる。