第10回
師岡武男 (評論家)
◆消費税の軽減税率のための財源の「穴埋め」が大変だと言う者がいる。穴埋めとは、一体なんのことか。どこにどんな穴があいたのか。消費税の新しい山(3%の増税分)に、小さな窪みができただけである。穴が掘られたとすれば、法人税の減税などである。(別の適切な応能型増税で新しい山を造れば、消費税という山は全部つぶせるだろう。)新しい大きな消費税の山にできた小さな窪みを見て、穴をどうするとか騒ぐのは、おかしくないか。自分が造った新しい山に、小さな窪みを掘ったことが、大善政であるかのように宣伝する政党にも、騙されたくない。