「西東京百姿」フォトコンテスト授賞式 パネル展示は市内5ヵ所巡回
第1回「西東京百姿」フォトコンテスト(西東京市文化芸術振興会主催)の授賞式が2月9日、西東京市田無庁舎のカフェで開かれた。500点を超える応募作品から100点が選ばれた。西東京市の風景や暮らしを写し撮った文字通りの「百姿」。その中から市内ひばりが丘3丁目の三角善四郎さんの写真が西東京市長賞に選ばれ、丸山浩一市長から賞状と記念の楯が贈られた。100点のパネルは、2月10日から13日まで田無庁舎2階ロビーで展示され、その後市内を巡回する。(写真は、田無庁舎2階の会場)。
田無庁舎の後はアスタ・センターコート(3月1日~6日)、谷戸2丁目のフレスポひばりが丘(3月15日~20日)、保谷こもれびホール(3月22日~4月5日)、いこいの森公園セミナールーム(4月6日~12日)の予定。
市長賞を受賞した三角さんは、保育園児が芝生に座り込んだり歩いたりした光景を撮った。昨年12月、西東京いこいの森公園で子供らに出会ったときの一枚。「入選したと連絡はありましたが、まさか市長賞になるとは。びっくりしました」。三角さんは84歳。元岩波映画製作所のカメラマンだった。確かな「目」と「腕」が、陽光を浴びている幼子たちの姿をとらえている。
西東京市議会議長賞は、向台町2丁目の高橋真友子さんが受賞した。2年前に雪が降ったとき、当時1歳だった息子の悠真君(3つ)が外に出た。「大雪のとき、初めて雪と対面した姿をスマホで撮りました」。珍しい雪を踏みしめる表情が印象的だ。
審査員特別賞は南町4丁目の若林美保さん。「10年前の桜の季節に(向台町の)おおぞら公園で夫と子供が追いかけっこしていました」。モニュメントを挟んだ親子の姿が、満開の桜を背景に映っている。
ひばりタイムス賞は、田無神社宮司の賀陽智之さんが受賞した。4年前の11月に季節外れの大雪が降ったとき、神社拝殿を正面からとらえた。屋根に積もる白雪、イチョウの黄色、雪よけに被った水色のコート、燈籠や表示板の赤、菊の花、静かな境内…。降りしきる雪の一片ひとひらがくっきり映っている。「実はフラッシュを使い、降る雪がしっかり映るようにしました」。賀陽さんの前職は外国通信社の報道カメラマン。納得の一枚だった。
授賞式には入選者70人を含む約100人が出席し、受賞者に拍手を送った。入選者のネームプレートには名前とともに入選写真が印刷されている。続いて開かれたパーティーでは互いの写真を見比べ、当日販売された写真集を手に話し込む人たちの姿も見られた。
写真集には入賞した100点をすべて収録。1ページに1作品を載せ、撮影者の名前とコメント、撮影年月日、場所が入っている。表紙には、真っ白なハスの花の奥に、スカイタワー西東京(田無タワー)がほの見える写真を載せた。保谷町の瀧島俊さんの入選作だった。頒布価格は2500円。田無庁舎1階売店などで購入できる。
このコンテストは西東京市文化芸術振興会が主催。西東京市の風景、人物、建物などが対象ならプロアマ問わずだれでも応募できる。振興会事務局によると、締め切りの昨年12月末までに集まったのは504点。締め切りを過ぎてから着いた約30点は残念ながら審査対象から外れた。504点のうち市内在住者の応募は約7割で、ほかは市外から。遠くは山梨県からの応募もあったという。
(北嶋孝)(受賞作は西東京市文化芸術振興会提供。入選者の了解を得て掲載しました。ほかは筆者撮影)
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写真集の内容と応募状況などを補足、表紙写真も追加しました。(北嶋)
最後の段落の「504点のうち市内在住者の応募は約3割」は「約7割」の誤りでした。数字を取り違えました。確認が不十分でした。お詫びして訂正します。(北嶋)