写真展をWeb版に引き継ぐ 「光と明の交差展」を開いて

投稿者: カテゴリー: 文化 オン 2020年3月23日

キットパスアートの描かれた会場のガラス戸

 若い写真家二人の作品展「光と明の交差展」が3月19日から22日まで、西東京市のひばりが丘団地内にある「ひばりテラス118」で開かれました。期間中に約300人が訪れ、花や動物、友人らを撮った写真を見て回りました。新型コロナウイルスによるイベント中止が相次ぐ中で、開催まで何を考えたか。来た人とどんな言葉を交わし、何を受け取ったか。この写真展をWeb版(>>こちら)に引き継ぎ展開している二人、中村泰己さんと岡田冬馬さんの報告です。(編集部)

 

Web写真展が始まります-二人から

 

 この度は学生二人の写真展「光と明の交差展」を応援いただき、誠にありがとうございました。約300人と、私達の予想を遥かに超える方々にお越しいただきました。初めての写真展で右も左も分からず、またコロナウィルスという不安と、挑戦という期待、様々な思いが入り混じった開催となりました。

写真展のチラシから(クリックで拡大)

 「自然の光り」を表現する中村泰己と、「人の明るさ」を表現する岡田冬馬の二人で成す写真展は、被写体はもちろん、作風、構図が対象的です。中村の作品は花や動物を「光」で捉え、岡田の作品は人の「明るさ」を捉えます。来場したお客様もそのミスマッチさを楽しんでくださいました。

 二人の作風をイメージして、水で拭き消せるカラーチョークを使ってガラスなどに絵を描くキットパスアートを手掛けた吉田萌木。風景と動物を幻想的に描きながら、人の生活の一部にある電柱や傘を描いた作品は、会場をより一層引き立てます。目を惹き、その絵が描かれた窓から会場に入ってくるお客様が大多数でした。

 壁一面に貼られた切り絵は「みんなで1枚の写真を作る」企画。その中でお客様には応援団のセリフとして「前向きな言葉」を頂きました。自分の言葉、好きな歌詞、漢字一字、イラスト、主催者へのエール、様々な言葉が集まりました。それを書いて誰かに「明り」を分け、またそれを読んで「明り」を受け取っていく人たちの笑顔がとても素敵でした。最後に主催者が1枚の写真にして完成。とても素敵な写真ができあがりました。

 

みんなの言葉が集まって1枚の写真になった

 

 そんな写真展がWeb写真展として帰ってきます! まずはそれぞれの作品が3月23日から公開。今後も会場の様子や、開催レポートなど少しずつ公開します。次の企画もここから発信するので、ぜひお見逃しなく。

 

多くの意見に影響受ける-中村泰己さんから

 

 この度は「光と明の交差展」を応援いただき、誠にありがとうございました。ギリギリまでコロナウィルスにより開催をどうすうるか悩み、それでも開催できて、皆様に少しでも「明るく」なっていただけたのではないかと思っています。

 たった半年前に出会った二人で、準備を進めながらお互いのことを知っていきました。当然うまくまとまるはずもなく、何度もぶつかり合いました。それでも、お互いを尊敬しあっているからこそ、素敵な写真展になったと思っています。

 

多くのコメントが寄せられた

 

 会場では私の知り合いだけでなく、岡田の知り合い、全く知らない方、様々な方にご意見をいただきました。十数年カメラをやってきて今までしたことのない経験で、とても新鮮な気持ちになりました。ここでいただいた意見が私達のこれからの作品に大きく影響することは間違いありません。より良い作品を皆様に届けられるよう精進します。

 最後になりますが、企画から当日まで支えてくださった、まちにわ ひばりが丘の皆様、各メディアの皆様、家族、そしてなによりも一緒に走ってきてくれた岡田に心より感謝申し上げます。これからも末永くよろしくお願いいたします。(中村泰己)

 

光栄な体験と印象決める責任-岡田冬馬さんから

 

 この度は、学生2人の写真展「光と明の交差展」にお越しいただき、誠にありがとうございました。新型ウイルスが蔓延している今、開催するべきか自粛するべきか判断にとても時間がかかりましたが、地域住民の方や私たちの周りにいて下さっている方々から「開催してほしい」「若者のエネルギーが欲しい」という有難い言葉をかけていただき、無事に開催することができました。改めて、感謝申し上げます。

 初めての写真展ではありましたが、予想を超える人数の方々にご来場いただきました。その中で、自分の作品について、意見や感想を多くいただけたことは写真を撮る者、表現者として、大変光栄な経験に感じました。

 

多くの人たちがやって来た

 

 また、3カ月という準備期間の中でも自分の写真について深く考える機会が多くありました。人を撮るという事は、写真に写る人の印象までもを決めてしまうという事。その責任に改めて気付くことができました。この経験を生かし、これからも表現を続けていこうと思います。

 最後に、ご来場して下さった皆様、中村さん、協力して下さったひばりテラススタッフの皆様、誠にありがとうございました。(岡田冬馬)
(写真はすべて筆者提供)

 

【関連情報】
・「光と明の交差展」(Web Edition

 

中村泰己さん(左)と岡田冬馬さん(右)(クリックで拡大)

【筆者略歴】
中村泰己
(なかむら・たいき)
 1995年、東京生まれ。日本大学生産工学部数理情報工学科4年。大学ではプログラミングを専攻しているが、小学生の頃から趣味でカメラを続けてきた。花や動物を光りで表現することを中心に、イベントカメラマンとしても活躍している。
岡田冬馬(おかだ・とうま)
 2000年、広島生まれ。日本大学芸術学部映画学科2年。「世界が少しだけ優しく、明るくなる写真を」をテーマにポートレートを撮る。Instagramを中心に作品を発信している。

 

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写真展をWeb版に引き継ぐ 「光と明の交差展」を開いて」への3件のフィードバック

  1. 1

    写真展に行けなかったので残念に思っていましたらWeb版が!とっても嬉しいです。お二人の声とたくさんの素敵な写真を届けてくださってありがとう❣

  2. 2

    とても素晴らしい写真達でした。
    次の写真展も期待しています!

  3. 3

    実際に拝見させて頂きました。
    素敵な空間をありがとう御座いました。

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