「五輪に向けて頑張る」 宮川紗江選手が公開試技会
西東京市出身の体操女子、宮川紗江選手(20)が3月22日、練習拠点にしている鎌倉市の徳州会スポーツセンターで跳馬、ゆかなど4種目の試技会を公開した。今年初めに痛めた左膝をケアしながらも「手応えがあった。いい緊張感の中でやれた」と述べ、「(東京)オリンピックに向けて頑張ります」と前向きに語った。
この日の試技会は、宮川選手とともに2016年リオ五輪に出場した内山由綺選手ら6人が参加した。「一緒にやれて気持ちを作りやすかった」と参加した選手らに感謝しながら、「1月末に痛めた左膝は完全に治っていないけれど、ケアしながら、やれるところはしっかり集中した。よい練習になった」と話した。
今後は、東京五輪選考会として有力視される4月の全日本体操個人総合選手権大会(4月17日-19日、武蔵野の森総合スポーツプラザ)と5月末のNHK杯体操(高崎市)に向かう。
試技会終了後の会見で宮川選手は、得意の跳馬は「まあまあ」と自信を示し、段違い平行棒は「リズムを作れてきた」と振り返る。平均台は、五輪で使うのと同型が1週間前に到着と明かし、「落下もなく、とりあえずよかった」。跳馬とともに、種目別の大会で優勝したこともある得意の「ゆか」は「フル構成ではなかったけれど、これからはターンが鍵になる。もっと練習しなければ」と決意を新たにしていた。
会場で試技を見ていた体操関係者は「(技の)難易度を少し下げ、体調に合わせて7、8分ぐらいの力で取り組んでいたのではないか」と話していた。
日本体操協会幹部のパワハラ問題から1年半余り。あらたに高須クリニックの支援を得たほか、マネジメントをサンミュージックが担当。鎌倉市の徳州会スポーツセンターで、速見佑斗コーチとともに練習に励む毎日。市内の住まいには「母が毎日通ってきて、食事を作ってくれます」とうれしそうに語った。「チーム」一丸となって宮川選手を支えている。
中止や延期の話も出ている東京五輪。宮川選手は「私たちたちにはどうにもできないけれど、(五輪は)よい状態で、みんなが気持ちよく楽しめるようになってほしい」と話していた。
(北嶋孝)
【関連情報】
・宮川紗江(twitter)
・Road to TOKYO2020【東京五輪への道】(日本体操協会)