連載「西東京 帰り道 ~濱口太のフォトレッスン~」第3回 光と影の交錯
光と影(07 東町)
夕方になり陽が傾くと、季節にかかわらず町に陰影が出来る。コントラストが上がるので、陽が沈むまで劇的時間は続きます。難しいことは考えずに、塀に映った自分の影を撮ってみる。自影が疲れているようであれば、その日は良い一日です。
【ポイント】
影の映る場所を探す。
光の道(08 南町)
陽が低い位置に来て、真逆光になった時に光の道はできる。太陽と目線の反射角が決まるのだ。そうなれば福岡の宮地嶽神社に行かなくても、階段を登るだけで光の道はみられるのです。
【ポイント】
真逆光の位置を探す。
行き交う(09 東町)
それぞれの役目が終わり帰路に着くとき人は行き交い、カメラで景色を止めてみると、もう一つの日常が見える。写真に写った5人の関係は何か? 女学生は部活帰りか? 下を向いているマスクマンは何をうなだれているのか? それは紅い差し色が青くなる時にわかるでしょう。
【ポイント】
「あっ!」と思う前にシャッターを切る。
【筆者略歴】
濱口太(はまぐち・ふとし)
西東京市在住の写真家。六本木のスタジオフォリオを経て、ファッションカメラマン袋谷幸義氏に師事。1995年に独立後、雑誌、ウェブなどで活躍。フード撮影では佳川奈央、ポートレート撮影では河村フォトン名義で作品を発表している。地元の風物を記録する「西東京百姿フォトコンテスト」や写真集を企画した主要メンバーの一人。
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