いなげや「ina21 小平鈴木町店」オープン スーパー激戦区に「毎日安売り」掲げ

投稿者: カテゴリー: 暮らし オン 2020年7月22日

開店前から列が並んだ「ina21小平鈴木町店」(筆者撮影)

 首都圏で店舗を展開するスーパーチェーン「いなげや」(本社・立川市)の「inaいーな21 小平鈴木町店」が7月22日、小平市鈴木町1丁目にオープンした。近隣に同業他社がひしめくスーパー激戦区に「毎日安売り」を掲げての出店だ。

 同店は最寄り駅の西武新宿線・花小金井駅から南西約1.5キロ、新小金井街道と鈴木街道の交差点付近に位置する。

 この日は、新型コロナウイルス感染対策で「3密」を避けるために大々的な記念セールを控えたが、ちんどん屋が呼び込みをする中、午前10時の開店前から長蛇の列が並び、入場制限が続いた。

 ina21はEDLP(Everyday Low Price=毎日安売り)をコンセプトとする比較的小規模の店舗で、特売による集客に頼らず、商品の絞り込みやチラシ発行の抑制によって低価格の販売を維持する。実際、周辺4つのスーパーで特定の定番食品を比較してみると、この日、カレールーや納豆は同店が最安値だったが、ビールやパンは比較的高値だった。

 

特設コーナーでは地元農家の野菜を販売(いなげや提供)

 

 売りは入口の特設コーナーで販売する青果だという。地産地消を推進するために小平市と武蔵小金井市の農家と契約して新鮮な野菜を安く販売する。店舗には調理場があり、加工したての鮮魚・精肉、出来たての惣菜を提供する。

 この地域は800メートル圏内に「ビッグ・エー」「コープみらい」「ヤオコー」などが出店するスーパー激戦区だ。さらに1.5キロ圏内には、いなげや3店舗(ina21小平天神店、小平回田店、花小金井駅前店)がある。「ドミナント戦略」と呼ばれ、特定地域に複数店舗を集中的に出店することで経営効率を高め、地域内でのシェア拡大を狙う。

 小平鈴木町店の辻充店長は「このエリアは近くに大規模マンションや分譲住宅が建設され、ファミリー層の増加が見込める。点在する幼稚園の送迎者らの来店も期待している」と話す。今後、週1回程度の折り込みチラシを配り、年商10億5千万円を目指す。

 営業時間は午前10時~午後9時半。駐車場は32台分。多摩地方を中心に展開するいなげやの総店舗数は今回の出店で計136店舗となり、小平市への出店は6店舗となる。
(片岡義博)

 

【関連情報】
・「ina21 小平鈴木町店」開店のお知らせ(いなげや
・ina21小平鈴木町店(いなげや

 

【筆者略歴】
 片岡義博(かたおか・よしひろ)
 1962年生まれ。共同通信社文化部記者として演劇、論壇などを担当。2007年フリーに。2009年から全国52新聞社と共同通信のウェブサイト「47NEWS」で「新刊レビュー」を連載。著書に『文章のそうじ術』(言視舎)など。小平市在住。

 

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