専用サイト「練馬わがまち資料館」オープン 区史や写真約2万点を一挙公開
練馬区の歴史的な文書のほか、戦前戦後の貴重な写真約2万点を集めた専用webサイト「練馬わがまち資料館」が9月10日オープンした。区政資料や各種計画などの公文書を公開し、歴史的文書を図書館などで利用できる自治体は多いけれど、多くの資料をデジタル化し、専用サイトを立ち上げて公開する例は珍しいという。
練馬区は1947年(昭和22年)に板橋区から独立した。その後を10年ごとにたどる区史類や毎年発行してきた「区政概要」などの資料をデジタル化し、「わがまち資料館」で一挙公開した。トップページは「写真」、年表を含む「資料」、練馬にまつわる「エピソード」などに分かれ、検索を利用して多くのデータを絞り込んで見つけられるようになっている。
戦前からの写真約2万点の中には、昔の風景をとどめた貴重なものも多い。有名な「練馬大根」の収穫・日干し風景や、千川上水と付近の今昔を対比した写真がある。区が所蔵した写真のほか、区民の寄贈もあって、暮らしの風景や区の歩みが目に見える形でたどることが出来る。風景、施設、農業、史跡などのテーマからも地区別でも、あるいはキーワードからも選んで楽しめる。
これまで特に閲覧の多かった「成増飛行場」や米軍の家族住宅「グラントハイツ」のほか、区内の各駅、商店街、伝統行事などの写真95点はオープンデータとして公開し、申し込み不要でダウンロードして利用できる。
練馬区は区役所内に「区民情報ひろば」を設け、主に行政文書を中心に情報公開してきた。しかし古い資料は劣化が激しい。区の情報公開課は「多くの区民に利用していただきたいとデジタル化を進め、誰でもいつでも利用できる専用のwebサイトを計画から3年がかり開設しました。区の資料を専用のwebサイトで公開するのは都内23区では珍しいと思います。広く利用していただきたい」(加藤信良課長)と話している。
(北嶋孝)
【関連情報】
・練馬わがまち資料館(練馬区)