ボッチャ体験

ボッチャって面白い! ルネこだいらで体験会

投稿者: カテゴリー: 文化 オン 2021年7月29日

 パラリンピックの正式種目で誰もが気軽にプレーできるスポーツとして人気を集めている「ボッチャ」の体験会が7月29日、ルネこだいら(小平市民文化会館)で開かれた。東京2020オリンピック・パラリンピック大会を地元でも盛り上げようと市民が企画した「スポーツ&カルチャーフェスティバルinこだいら」の一環で、地下のレセプションホールでは子どもからお年寄りまでが一緒になって競技を楽しんだ。(写真はボッチャを楽しむ参加者)

 

ボッチャ

赤と青、どれだけ白球に近づけるかを競う

 

 イタリア語で「ボール」を意味するボッチャは、重度脳性まひや四肢に重い機能障害がある障害者に向けてヨーロッパで考案された。古代ギリシャの球投げが起源とされ、6世紀にイタリアで今日に近いルールが整えられたという。1988年のソウル大会からパラリンピックの正式種目となり、日本が2016年リオ大会で銀メダルを獲得したことを機に広く知られるようになった。世代や性別、障害の有無を問わないうえ、車いすを使う人も使わない人も一緒に競技できるスポーツとして今や世界中に広まり、日本でも地域や学校、企業で相次ぎサークルが発足している。

 

 小平市では2007年、障害者福祉センターのスポーツレクリエーション教室で「小平ボッチャサークル」が発足するなど東京26市の中でも早い段階から活動が始まり、福祉施設や公民館、小学校を拠点に愛好者が増えていった。今年1月には「小平市ボッチャ協会」(藤原靖史会長)が設立されるなど着実に活動の輪を広げている。

 

ボッチャ

白球との距離を慎重に計る審判

 

 ルネこだいらの体験会は午前と午後に1回ずつ開かれ、ルールとコロナ感染対策の説明の後、3人1組の8チームに分かれてトーナメント戦を繰り広げた。競技は赤と青それぞれ6球ずつのボールを投げたり転がしたり他のボールに当てたりして目標の白球にどれだけ近づけるかを競う。パワーや体力ではなく、戦略と技術がものを言う。

 

ボッチャ

目標を見据える眼差しは真剣

 

 参加者は家族連れや学生、車椅子の使用者もいて半分以上が未経験者。それでも競技を進めるうちに次第に投球のコツをつかみ、1球ごとに「惜しい」「ナイスショット」と掛け声や拍手も熱を帯びていった。参加した女の子は「面白い!もう1回したい!」。

 

 小平市文化スポーツ課によると、北多摩地区では東村山市が最も盛んで、行政が共生社会の実現に向けた取り組みとして普及に取り組んでいる。これに対して、もともと市民活動が盛んな小平市では地域住民が主体的に活動を広げてきた点に特徴があるという。

 

 小平市ボッチャ協会副会長の鈴木賢次さんは「一人で趣味に興じるタイプだった自分が5年前、ボッチャに出会ってからはさまざまな人との交わりを楽しむようになった。ボッチャは人と人をつないでくれる。今後は障害のある方が主体となる活動を進め、ボッチャを通して一人でも多くの人に地域とのつながりをもってほしい」と話す。

 

 フェスティバルは2期制で前期は8月8日まで。後期(8月26日〜9月5日)は9月3日にボッチャ体験会を開く。期間中は地域ゆかりのアーティストらが音楽やダンスを披露するショーや昔遊びの体験会、糸あやつり人形のワークショップがあり、館内ではオリパラの歴史や子どもたちが描いた競技の絵などを展示している。いずれも参加無料。
(片岡義博)

 

【関連情報】
・ボッチャ体験(小平市
・スポーツ&カルチャーフェスティバルinこだいら(小平市

 

 

片岡義博
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