ピースロード

神社やお寺を巡って友好、平和を祈願 Peace Road 北多摩 2021

投稿者: カテゴリー: 文化 オン 2021年9月4日

 地域の神社やお寺を自転車で回りながら、友好・平和、多文化社会の実現を願うイベントが実施された。おそろいのTシャツ、キャップ(帽子)姿の一行約20人が夏の暑い1日、西東京市、小平市、国分寺市を回った。主催した実行委員会事務局長の報告です。(編集部:末尾に【追記】を掲載しました)

ポスター

Peace Road北多摩2021のちらし(クリックで拡大)

 

 2021年8月20日、日韓友好や世界平和、多文化共生社会の実現などをスローガンにピースロード2021が開催されました(主催:ピースロード北多摩2021実行委員会、後援:西東京市、国分寺市、小平市、日韓親善協会など)。ピースロード北多摩は昨年初めて開催。2回目の今年も山田忠昭実行委員長(元都議会議員)を中心に、日本と韓国、ペルー、タイなどの国際結婚の子弟ら様々な背景を持つ青年達(主に高校生~20代)が参加し、市役所や神社仏閣などの文化施設を表敬訪問しながら「心を繋ぐ国際交流と平和の大切さ」をアピールしていきました。

 今年は西東京市、国分寺市、小平市を巡り、再び西東京市内(田無駅前)まで戻って来る約30kmのコースです。ライダー12名、 役員・スタッフ10名とともに出発式や各拠点でも応援の観客が多数集まりました。

  午前8時半から西東京市いこいの森公園で出発式が行われました。山田実行委員長は「ここは東京大学の原子核研究所があったところ。出発点として平和を願う皆様の思いに繋がるところがあると思います。一日皆様と頑張っていきたい」と挨拶。各役員と来賓の都議会議員から激励の挨拶があり、ライダー達は元気に出発していきました。

 

出発式

出発式に多くの人たちが集まった(西東京いこいの森公園)

ピースライダー

朝日を受けて記念撮影。2列目の右から2人目が筆者の木村光宏さん(西東京いこいの森公園)

 

 午前中は西東京市役所、国分寺市役所を巡り、緊急の公務のため予定されていた市長への表敬訪問は叶わなかったものの、代理の市の幹部の方にピースメッセージ(平和や多文化共生社会実現を願うメッセージ)を宣誓し贈呈することが出来ました。

 午後は、禅宗黄檗宗の祥應寺(国分寺市本多)を訪問してお参り。住職にお言葉を頂くとともにピースメッセージを贈呈しました。ここでは地元国会議員や国分寺市議会議員も応援に駆け付け激励の言葉もありました。

 続いてライダー達は国分寺市を抜けて小平市へ向かい、荘厳な雰囲気の小平神明宮において御祈祷を受けた後、宮司にピースメッセージを贈呈。最後の小平市役所においては市議会議員数名と市職員の方が温かく迎えてくださり、ここでもピースメッセージを贈呈することが出来ました。その後ライダー達は終点の西東京市内の閉会式会場へ向かい青梅街道を駆け抜けていきました。

 

記念撮影

一行と役員、スタッフら。前列右から2人目が実行委員長の山田さん、後列左から2人目が木村さん(小平市役所の会議室)

 参加したライダー達からは、「今回初めて誘われて参加し、初めて出会う人達も多かったが、このイベントを成功させるために皆が一つになっている実感を強く持った。一つの目的のために全体が一つになれば日韓も必ず一つになれると感じた」(25歳会社員女子)、「市役所でピースメッセージを贈呈した時、この一歩一歩が世界平和に繋がるんだと本当に感じることが出来た」(大学2年生男子)、「いろいろな人の話や意見を聞くことが出来て勉強になった。大変意義ある活動に参加できて良かったと思う」(高校2年生男子)などの感想が寄せられました。

 Peace Roadは、2013年に日韓友好を願う日本人と在日コリアンの自転車愛好家5人ほどが日本列島を縦断走行したことをきっかけとして始まリました。その後複数のライダーがリレーして日本列島を縦断しさらにフェリーで釜山に渡り、38度線の臨津閣まで走行しましたが、コロナ禍の影響で国や県を越えての移動が難しくなりました。そこで地域の有志、有識者に相談した結果、「平和と友好の思いを地元につなぐイベント」として継続することとなり昨年よりPeace Road北多摩として開催されています。

 今回は炎天下の中、昨年(15km)の約2倍の距離を走行し、交通法規を守り全員が完走することが出来ました。参加者達もそれぞれ心に感じるものがあり、成果としても大成功と言えると思います。来年も継続していき、「平和と多文化共生社会の実現」に向け発信するとともに青少年の平和教育に貢献していきたいと思います。(写真は筆者提供)

 

【関連情報】
・ピースロード2021(PEACE ROAD in Japan

 

【筆者略歴】
木村光宏(きむら・みつひろ)
 ピースロード北多摩2021実行委員会事務局長。明治大学卒業後、会社員を経て、現在は国連NGO団体の職員。元東久留米市内小中学校PTA会長。

 

【編集部追記】
 このピースロード・プロジェクトを企画した後援団体について、掲載時はつまびらかでなかった由来や趣旨などをその後、知ることができました。参考のために追記します。
 後援団体とされているひとつ、UPF(Universal Peace Federation)は、2005年に文鮮明・韓鶴子総裁夫妻によって米ニューヨークで創設され、「国連経済社会理事会の総合協議資格(カテゴリー1)を有する国際NGO団体」(UPF)とされています。
 今回の「ピースロード」は「世界平和を推進する UPF の世界的な友好親善プロジェクト」と位置付け、「One Family under God」のビジョンを中心」に「日韓友好と世界平和を実現します」( PEACE ROAD in Japan)と謳っています。「世界基督教統一神霊協会」や「日本統一教会」との関連については両団体のHPに記載されていませんが、内容的に通底する考え方や独特の言葉がみられます。ただこの報告や企画のチラシを読む限り、極端な主張や偏った宣伝は目につきません。記録としても残そうと判断しました。(編集長 北嶋孝)

 

 

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