新年度から1区画2250円へ 市民農園の年間利用料値上げ

投稿者: カテゴリー: 市政・選挙環境・災害 オン 2014年12月19日

 

中町市民農園
 西東京市使用料等審議会(米田正巳会長)が(2014年)12月17日に開かれ、市民農園の利用料年間1500円(1区画)を、来年度から(平成27年4月以降)2250円とする報告を了承した。50%の値上げとなる。対象となるのは当面、中町と西原町の市民農園2カ所計107区画。新町、北町、富士町の3カ所(計256区画)は今年、現行使用料で2年間の利用を承認したため、更改期となる28年度から値上げする見込み。

 市産業振興課によると、市民農園は現在5カ所計363区画あり、利用率はほぼ100%。今年利用者を募った新町、北町、富士町の3カ所は2~3倍の応募者があった。

 管理費などの経費は1区画当たり、平成25年度が4341円、26年度が4612円。経費に対する利用料の負担割合はそれぞれ34.5%、32.5%だった。東京都内26市の市民農園利用料と経費の割合を調べたら、無料の武蔵村山市を除くと、40~100%だった。利用料値上げになると、26年度の経費に対する負担割合は1区画当たり48.8%となる。

 西東京市の市民農園運営要綱では「農園の利用料は、無料とする」と定めているが、「市長は、農園の利用に係る水道等の実費相当分の負担を求めることができる」との但し書きがある(第9 利用料)。今後、要綱の改定作業に入り、来年2月1日発行の「西東京市報」で新しい利用料を告知する予定。

 値上げの件は、西東京市農業振興計画推進委員会が11月4日に市長に提出した「市民農園の新しい展開」(報告)にまとめられた。その中で「将来的には経費に対する利用料の負担割合を70~100%」として、今後の利用料の再値上げに含みを残している。このため審議会の委員から「これからまた何度か値上げするよりも、実費相当分を一度に値上げしたらどうか」などの意見も出た。

 しかし市の「使用料・手数料の適正化に関する基本方針」(改定版、平成20年2月には「改定額の上限は(中略)現行額の概ね 1.5 倍とする」とある。このため「基本方針にある『激変緩和』の考え方に従い、今回50%の値上げとした」と市側は説明した。

 市民農園の受益者負担の報告を了承した後、「使用料・手数料の適正化に関する基本方針の見直し」が議題になった。市側が原価計算の方法や受益者負担の割合などについて概要を説明。現在会議室などを無料使用の公民館、福祉会館、コミュニティー施設など見直しの具体例が示された。

 これに対して、委員からは「基本方針が改定されてから6年も経つ。そろそろ見直しの時期かもしれない」などの声のほか、「公民館やコミュニティー施設は私も利用しているし、地域ではとても関心が高い。高齢者もよく利用している。西東京もとうとう値上げなの、との声も聞く」「住民に直結する課題なので、行政サービスの基本姿勢、基本方針を聞かせてもらってから審議に入ったらどうか。事務的な取り扱いはできない」などの意見も出た。年明けに予定される次回から、「基本方針」見直しの審議が始まる。
(北嶋孝)

 

【関連情報】
・市民農園を紹介します!(西東京市Web
・西東京市市民農園運営要綱(平成13年4月1日制定)(西東京市例規・要綱集
・使用料・手数料等の適正化に関する基本方針(改定版) (平成20年2月)リンク切れ
・使用料・手数料等の適正化に関する基本方針(令和元年度改定版)(西東京市Web

 

【問い合せ】
 産業振興課(市民農園関連)
 電話:042-420-2820

 企画政策課(使用料等審議会関連)
 電話:042-460-9800

 

北嶋孝
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