第2回 高齢者対策を一番に

 


佐藤大介さん(立憲民主党)-共同企画「6人の新人議員たち」 


 

佐藤大介さん

 

原志保 今日スタジオへお迎えするのは、西東京市議会、立憲民主党の佐藤大介議員です。まず佐藤さんのプロフィールを紹介いたします。1980年青森県生まれの38歳。歌手を目指して高校卒業と同時に上京しました。 警備会社やバーテンダー、タクシー運転手などを経験して、地元の衆議院議員秘書を務めていました。

 

老老介護の状況をなんとかしたい-なぜ市議会に?

 

 多くの職業を経験した佐藤さんがなぜ、市議会議員になろうと思ったのでしょうか。

佐藤大介 私は、地元の末松義規衆議院議員のもとで衝撃的な出会いがありました。そしてこの5年間、市民の皆さまの多くの悩みごとを解決していくにあたって、秘書としてではなく、もっと身近なところで、気軽に何でも話せる人になりたい、そういう思いに変わりました。そんな時、私の知り合いが3日間連絡が取れなくなりました。様子を確認したところ、自宅で脳梗塞になって倒れていました。私は生まれが青森県で、おじいちゃん、おばあちゃん子だったんです。いまこの超高齢社会問題に向き合って、おじいちゃんばあちゃん子だった私が先頭に立って、老老介護の状況を私個人なりになんとかしたい。そう思って立候補しました。

 

番組出演中の佐藤大介さん(左)とパーソナリティーの原志保さん(FM西東京のスタジオ)

 

市民の意見を聞くことから-低い投票率

 

 なるほど。ではそんな佐藤さんに、市政や市議会について伺います。 今回市議選の投票率が36.84%と、西東京市になって過去最低を記録しました。その結果について佐藤さんはどのようにお考えでしょうか。

佐藤  これは本当に深刻な問題だと思います。若者の政治離れというか、むしろ政治に関心がない。やはりそれが一番の問題点だと思いますね。昔の私のような気もしますが、そもそも日本の教育の問題もあるのかなと思っています。学生の頃から政治に関わる教育ができていないがための結果なのではないか。私はそう思います。

 その市民の行政への関心度を上げるためには、どんなことが必要だと思いますか。

佐藤 行政側は受け身と思われています。市民側が関心ないのであれば、こちらから出向いて、市民から直接、普段何に困っているのか、何に関心持っているのか、聞いてみることが必要ではないでしょうか。団塊の世代の方々は政治に関心があると思いますが、関心がない若者に、政治や行政に興味を持ってもらわないと何も変わりません。そのためにはSNSなどのネットを使い、イベント情報を流す。イベントなどを若者にすべて仕切ってもらうことで、政治と市民の距離を近づけることも必要だと思います。

 

話し合う場を-ここは変えたい

 

 市政について評価できる点、改善すべき点などが多々あると思います。そのなかで佐藤さんが、改善点を一つ挙げるとしたら、どのようなことでしょうか。

佐藤 これは新人議員だからかもしれませんが、まだ行政側が一方的にいろんなことを決めてしまって、決めたことを市民に押しつけているような感じがしています。 市民と行政側が話し合う場をもっと増やして、このタイミングで誰が何に困ってるのか、直接聞く。そこをもっと改善すべきだと思います。

 

もっと若者に向けて-情報公開は十分か

 

 市民に行政への関心をもっと持っていただくためにも、行政の情報を公開して、たくさんの方に伝えることが必要だと思うんですけど、現在、情報公開は十分だと思いますか。

(クリックで拡大)

佐藤 十分ではないと思います。 私の周りには高齢の方が多くて、市報などを定期的に読んで情報を自分から取りに行く人が多い。しかし皆が皆そうではない。今の時代の若者はネット中心に情報をみているので、若者にはネットで情報公開していくべきだと思います。そういう意味で今の段階では、情報はまだまだ不足していると思います。

 さらに情報公開を進めるためには、どんなことを考えていかなければいけないと思いますか 。

佐藤 若者向けに、西東京市独自のアプリを作って、若者が興味ありそうなおしゃれなカフェの情報や特典、スポーツ施設の情報、地元のお祭りなどを発信する。その中に、行政が今取り組んでいること、若いあなたに関係あることなんですよと気づけるようにしていけば、また変わってくるのではないでしょうか。

 

利用希望者の把握を-空き家対策

 

 では前半最後の質問になります。西東京市には空き家がおよそ670件あると言われています。佐藤さん、対策として何かお考えはありますか。

佐藤  西東京市だけの問題ではないと思いますが、空き家を利用したい方がどれぐらいいるのでしょうか。まずはここに空き家があるなどの情報をホームページで提供し、その後に活用の方法の情報も提供していく。世代によってやりたいことも変わってくると思うので、利用希望者がどれぐらいいるのかを把握するのがまず大事だと思います。

 

BOØWY『MARIONETTE』-リクエスト曲

 

 ここで佐藤さんから頂いたリクエスト曲をお届けします。今日は何の曲をリクエストして下さったんでしょうか。

佐藤 BOØWY(ボウイ)の『MARIONETTE(マリオネット)』です。

 どうしてこの曲を選んだんですか。

佐藤  中学校1年生の頃に、先輩が学園祭で演奏するのを聞きました。全身余すことなく鳥肌がたちました。それがきっかけで、私も音楽の道に入りました。

 それではお届けしましょうBOØWYの『MARIONETTE』。 
(曲が流れる)

 

 散歩、歌、ボクシング-趣味や休日の過ごし方 1

 

 後半はプライベートなお話を伺いたいと思います。プロフィールを事前に頂きましたが、突っ込みどころ満載のプロフィールですね(笑)。まず佐藤さんの趣味から教えてもらってもいいですか。

佐藤  家にいるのは、1日24時間のうち10時間ぐらいでしょうか。

 ということは、家にいるのは寝るだけ? 外ではどんなことをしてるんですか。

佐藤  散歩が好なんです。 ただ歩いてるだけではなくて、市内のおいしい飲食店を探したり、人間観察したり…。

 暑くて寒くても、雨が降っても槍が降ってもですか。

佐藤 槍は困りますね(笑)。それはともかく、まちは日によって、違う顔を見せてくれます。それが楽しいですね。

 最初のプロフィール紹介で、歌手を目指して上京した、とお伝えしましたが、今も歌ってるんですか。

佐藤  昔は目黒などでスナックに飛び込んで歌わせてくれということもありました。その時は好きな歌だけ歌っていました。でもお客さんから、あの歌、この曲と言われても歌えない。お皿や瓶が飛んできたこともありました。それで昔の歌も覚えました。いまでもギターを持って外へ出ることもあります。

 好きな歌手、アーチストはどなたですか。

佐藤 さっきもリクエストしたBOØWYですね。

 いただいたプロフィールに、「趣味はボクシング」とありますけど。

佐藤  高校の時、テレビの金曜ロードショーで映画「ロッキー」を見ました。「わぁ、かっこいい」と次の日ボクシング部に入りました(笑)。

 じゃあ、ボクシングしながら、歌も歌う生活を送ってたんですか。

佐藤 そうですね。高校の後半になると歌がメーンになって、ボクシングは途中でやめちゃいました。でも上京してから、また体力づくりとしてジムに行って始めました。

 

「死ぬこと以外はかすり傷」-趣味や休日の過ごし方 2

 

  あと気になるのが好きな言葉…。

(クリックで拡大)

佐藤 「死ぬこと以外はかすり傷」。高橋歩(あゆむ)さんの言葉です。 死ぬこと以外はいちいち気にせずに、何んでもやってみる、という意味です。落ち込むことがあっても、落ち込んでも、どうせ10年後には覚えていないから、新しいことを始めようという思いが込められた言葉だと思います。

 いただいた名刺の裏に佐藤さんのプロフィールが書いてあって、さらにこの「死ぬこと以外はかすり傷」という言葉が載っています。しかも文字がまた魅力的ですね。

佐藤 若い方には評判いいですよ。でも高齢の方にはちょっと、と。

 どうしてですか。

佐藤 字体を何とかしろ、とおっしゃる。

 太い筆で書いたような、力強い文字ですよね。

佐藤 私は気に入っているんですけど。

 いろんなお仕事されてきて、エピソードとか印象に残ってるお仕事、やってよかったと思うことなどありますか。

佐藤  一つひとつが今の仕事につながってるのかなと思います。 怒らせないためにこういう話し方をしたほうがいいとか、その人の趣味を調べて後日また会ったとき共通な話題にするなどいろいろ学びました。

 バーテンダーも経験したそうですね。両手でシャカシャカ…。

佐藤 はい。 最初から出来たんです。

 そうなんですか。

佐藤 飲みに行ってたバーで、オーナーがあるとき「ちょっとパチンコに行ってくるから店、任せるわ」と言われました。じゃあ、もうノリでやってみよう(笑)。それで厨房に入って、カウンターの向こう側ですね。でも、そういうときに限ってお客さんが来る(笑)。

 私に合うカクテルを作ってほしいというお客さんもいるでしょう。

佐藤 いました(笑)。そういうときは「ちょっとお待ちください」と断って、裏でカクテルの本を読む(笑)。カウンターに戻って、覚えたレシピ通りに作って、「はい、お待ちどおさまでした」(笑)。

 

神社仏閣-西東京市自慢

 

 今だから話せる裏話ですね。 先ほど散歩のお話も出ましたけれども、西東京市の自慢できるところ、好きなところあったら教えていただけますか。

佐藤  私の趣味の一つが神社やお寺巡りです。東伏見稲荷神社はいま、日本のパワースポットとして有名です。私も時間があればそこに行って、何をするでもなく1日中居られます。ボーッとしているだけでもパワーがもらえているような感じになりますね。

 えーっ。立ち尽くしてるんですか。

佐藤 立ったり寝転んだり体育座りしたり、です(笑)。

 西東京市に住んで、面白い人が多いとか、こういう特徴の人が多いなとか、何か気になることありますか。

佐藤 気になるというと、なぜか青森県民、東北出身の方がかなり住んでいると思います。青森出身としては、住んでいて気が楽になりますし、たまに方言で話します。

 

 

 

対話の時間を増やしたい-実現したいこと

 

 それは嬉しいですね。 では佐藤さん、この1年間で実現させたいことを教えていただけますか。

佐藤  政治家として掲げた公約はありますが、それを置いとくわけではありませんが、この1年に限らず、市民の方々と対話する時間をもっともっと増やしていきたい、市民のみなさんが何を求めているのか、そして共に悩み共に考え共に解決していく。それを議員生活の中で追い求めていきたいと思います。

 そろそろ終わりの時間も近づいてきました。佐藤さんご自身で政治家としてではなくてもいいんですけれども、何か目標はありますか。

佐藤 今も話した通り、私も西東京市民です。その前に一人の人間です。一人ひとりの人間としてお互い話せるようになりたいし、そういう場所も作っていきたい。前半でも言いましたけども、私はおじいちゃん、おばあちゃん子として育ちました。そういうおじいちゃん、おばあちゃんの方々が孤独死とか行き場のない寂しい思いをしないようにしたい。そういうことを一番に考えて立候補しました。ですから私の中ではそれをメーンに頑張りたいと思います。

 

柳沢駅北口開発にも取り組む-決意とメッセージ

 

 それでは最後に、市議会議員としての決意を語っていただけますか。

佐藤  決意は、いま言っちゃいましたね(笑)。

 これからどうしていきたいか、西東京市のみなさんがラジオを聞いてると思いますので、メッセージでも構いません。

佐藤 はい、分かりました。 私はやりたいことはたくさんあります。でも高齢の方々のための対策をまずやりたい。それから西武柳沢駅北口の開発に取り組みたいと思います。先ほどよく散歩すると言いましたが、お昼も夜も、ご飯は柳沢で食べるんです。そこで、北口の商店街を何とかしてくれ、昔の賑わいを取り戻してくれという話しをちょっちゅう聞きます。この二つは力を入れて取り組みたいと思います。

 西東京市に住む前は…。

佐藤 小平市に住んでいました。調べたら、小平にあって西東京にないものも結構あります。そこをちゃんと勉強しながらやっていきたいと思います。

 今日のゲストは、立憲民主党の佐藤大介議員でした。どうもありがとうございました。

 

◇ひばりタイムスからもう一問

-西東京市議会はずっと男性が多数を占めてきました。今回も女性議員は28人中7人、4分の1でした。どうお考えですか。

佐藤 選挙で男女の候補者数を「均等」にする「政治分野における男女共同参画推進法」が成立しましたが、まだまだ女性議員が少ないのは事実。国政でこの現状だと、市政にその推進法が浸透しないのは当たり前だと思われます。国を責める気はありませんが、市として、女性が政治に対し、もっと興味を持ってもらうなにかしらの取り組みは必要だと考えます。
 子育ての問題は特に、自分で体験し、問題点を見つけることができる女性がやはり議員として活躍すべきと考えます。男性の考え方のみでは乗り切れない時代に突入しています。男性も女性も同じ一人の人間です。「男女平等」の言葉が当たりまえになっている時代ですが、まだまだ女性の意見が通りづらいのは事実です。子育てしてる方、男尊女卑に悩んでる方などに共感できる女性議員を増やしていかなければなりません。西東京市なみならず、この問題は日本の将来を考えると一刻も早く取り組むべき問題だと思います。

 

◇インタビューを終えて
 初めてのラジオ出演でした。緊張し、自分で何を言ってるのかわからなくなる場面もありましたが、いい経験をさせていただきました。議会で質問した後の出演だったらもう少しうまく喋れたのかなと思いました(笑)。
 超高齢社会への対策、駅前商店街・駅から離れた商店街の活性化対策、皆さまとお約束したことを全力で取り組んで参ります。政党に関係なく一丸となり、西東京市のさらなる発展、そして誰もが安心・安全に「住み続けたい」と思ってもらえるような街づくりを進めていきます。
 最後に皆さまへお願いです。私も皆さまとおなじ、一西東京市民です。「先生」と呼ぶのはやめてくださいね。見かけたら「大ちゃん」と気軽に話しかけてください! 身近にいる、なんでも話せる議員として今後とも頑張ってまいります!
(佐藤大介)

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