第38回 会社人間だった私の地域デビュー

 

 3.地域で活動するとは-さまざまなかたち

 

 一口に地域で活動すると言っても、様々なかたちがある。

 

 

 ①趣味を楽しむ・教養を磨く
 以前から、自由時間ができたらやりたいと思っていた趣味三昧や興味のある分野を勉強しなおすのも楽しい。これらは、公民館主催の講座や公民館に登録している趣味のサークル、社会福祉協議会の高齢者大学、大学の公開講座、ショッピングセンターなどで実施されているカルチャースクールなどがある。

 ②起業に挑戦
 やりたいことや特殊な資格を持っているなら、起業も可能だ。西東京市では、市・西東京商工会・多摩信用金庫の3団体で創業支援ネットワークを構築し、連携強化を図りながら、起業・創業支援に取り組んでいる(西東京市創業ポータル参照)。特に、子育てが一段落し、働きたいのになかなか就職できない人を対象にした「ハンサム・ママ」プロジェクトもある。

 西東京市には、シェアオフィス、シェアキッチン、シェアショップなども数か所ある。市が係わっているもの(HIBARIDOOK西東京Ripple Nishitokyo)、民間ベースのもの(プレイスJIN)があり、起業しやすい環境が整っている。

 ③小遣い稼ぎ
 退職したので、勤務していた時のように、毎日働くのは嫌だが、小遣いくらいは稼ぎたい場合には、シルバー人材センターが窓口になる。シルバー人材の仕事というと、小学生の登下校の交通安全係や駐輪場の自転車整理係などが目につくが、それだけでなく、家事援助、一般事務、着付け、パソコンを教えるなど、普段目につかない仕事もある。

 ④ボランティアで活動
 ボランティア活動をしたいなら、社会福祉法人西東京市社会福祉協議会の「ボランティア・市民活動センター」が窓口だ。福祉、災害などさまざまなボランティアについて登録し、活動することができる。

 もし、環境問題、外国人支援、障害児支援、防災活動などなど、関心テーマがあるなら、ゆめこらぼのHPには、登録しているNPOや任意団体についての紹介、スタッフ募集、イベント情報などが提供されている。関心の合う団体があれば、参加してみると良い。

 また、全国に高齢者クラブ(老人クラブ)があり、そこでは、社会奉仕活動、健康をすすめる活動、生きがいを高める活動などが行われている。西東京市には、40ほどある。

 このほか、市民フレイルサポーター多摩六都科学館のボランティア会などもある。

 ⑤自治会・町内会で活動
 自分の住んでいる地域で活動したいなら、自治会・町内会がある。そこでの夏祭りなどイベントの手伝いを買って出て、役員などと顔見知りになり、防犯のための夜回りなどから始めるのもありだ。そこから、「経理に詳しい人を探しているのだが、パソコンが出来る人はいないか」など、得意技が求められることもあるだろう。

 西東京市では、自治会・町内会が無い、あるいは高齢化して弱体化している地域が多い。災害時には、コミュニティが活性化していることが大切という認識が高まっている今日、若い世代が新たに作る、あるいは再構築してくれたらと思う。ガイドブックはこちら。このほか、社協が自治会のない地域に「ふれあいのまちづくり懇談会」を立ち上げており、市内に20の住民懇談会ある。

 ⑥子供と触れ合いたい
 西東京市では、小学校通学区域ごとに青少年育成会が設けられており、現在18団体ある。地域の子どもたちでさまざまな行事を実施するほか、通学路などの安全点検、防犯・非行防止のためのパトロールなどを行う。各育成会では、随時会員を募集している。窓口は、児童青少年課

 シルバー、シニア、高齢者、老人…という名前がついているだけで、今の60歳前後の人には、違和感を覚えるかもしれない。自分が「今」行く場所ではないなと思ってしまう可能性がある。でも、やっている内容を良く聞いて判断して欲しい。小学生の交通安全係をしている友人は、子供たちに挨拶されたり、まちについての宿題を相談されたりして、元気をもらっているようだ。
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