下宿コミュニティセンター(以下コミセン)では、3月12日(日)に、西東京レスキューバードさんの助けを得て、防災まち歩きを実施した。主催者として私も参加したので、今回は、その感想をまとめた。

 1958(昭和33)年9月に神奈川県から上陸した台風22号は東京周辺で気象庁の観測始まって以来の豪雨を記録し、静岡県伊豆地方と関東地方に甚大な被害をもたらした。伊豆半島の狩野川流域の水害が甚大だったため「狩野川台風」と名付けられたこの台風は、小平を水源にして田無を貫通する石神井川流域にも豪雨をもたらした。水が乏しい武蔵野台地における水害は以後増え続け、“暴れ川”は流域住民を苦しめるようになる。

転用不可

道路脇の植え込みに置かれたキツネ像=西東京市向台町(2019年9月)

 キツネが登場する民話や伝承は全国的に多い。キツネは大抵、人に化けて、人をたぶらかしたり、いたずらしたりする妖しげな小悪党の役回りだ。古くは平安時代初期の仏教説話集「日本霊異記」にキツネが化けた女と結婚し、子どもをもうけた男の物語が登場する。女がキツネだと分かっても、男は「いつでも来いよ、一緒に寝よう」と声を掛け、だから「来つ寝(きつね)」と名付けたと伝える。