1960(昭和35)年9月6日、当時の皇太子夫妻が「ひばりが丘団地」を視察に訪れた。これはこの地域にとっても、日本の戦後史においても象徴的な出来事だった。「ひばりが丘」の名を知らない人にこの地を説明するとき、「いまの上皇が皇太子時代、美智子さんと訪問した団地があったでしょ、その団地があるところです」と言うと、ある年齢以上の人なら、だいたい「ああ、あそこ」ということになる。それくらいのインパクトがあったということだ。