サクラがほころぶ中原小学校の正門(3月25日午前10時32分)

 西東京市の市立小学校18校が3月25日、一斉に卒業式を迎えた。新型コロナウイルスによる臨時休校中とあって、教職員、卒業生と保護者だけの異例の形になった。訪れた中原小学校(ひばりが丘3丁目)の卒業式も在校生・来賓なしで行われ、1時間足らずで終了した。

卒業式を迎えた田無第四中学校(向台町2丁目)

 新型コロナウイルスで小中学校が休校中の西東京市で3月19日、市内の公立中学9校が卒業生と保護者だけの異例の卒業式を迎えた。訪れた田無第四中学校(東山信彦校長、向台町2丁目)はそれでも卒業生の優しくて力強い「巣立ちの言葉」と「門出の合唱」が続き、式が終わったあとの校庭でも、仲間や先生らと別れを惜しむ輪が広がった。

入構禁止となった武蔵野美術大学(写真は武蔵野美術大学提供)

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、武蔵野美術大学が学生のキャンパス入構を禁止したのをはじめ、3月5日までに小平市内の6つの大学では卒業式や入学式など各種行事の中止・規模縮小の決定が相次いでいる。

教育長の保護者宛の手紙(クリックで拡大)

 西東京市の新型ウイルス感染症危機管理対策本部(本部長・丸山浩一市長)は2月28日、国の要請を受けて市立小学校18校、中学校9校の計27校を3月2日から春休みが終わるまで休校すると発表した。卒業式は「必要最小限の範囲で」実施する、としている。

 西東京市の新型コロナウイルス感染症危機管理対策本部(本部長・丸山浩一市長)は2月26日、感染拡大を防ぐため、市民を対象とする市の主催行事を原則中止すると発表した。中止となったのは2月27日から3月15日までに予定された計62件。「3月16日以降も状況によって適宜見直す」としている。小中学校の卒業式は実施するが、形態は検討中という。

絵を説明する武蔵野美術大学生の作者

 西東京市立向台小学校で3月22日、武蔵野美術大学の学生が、卒業する6年生に向け、黒板いっぱいに色とりどりのチョークで絵を描く「黒板ジャック」を行った。

 3月末で閉校が決まっている西東京市立泉小学校の最後の卒業式が3月25日(水)午前、同校体育館に保護者らも集まって行われた。開校から44年。最後の6年生は卒業証書を受け取り、門出の言葉を述べ、校歌を歌い、在校生が作る花のトンネルを潜り抜けた。