西東京市田無町4丁目の旧市民会館跡地に、健診センターやクリニック、カフェ・健康レストランなどの「健康増進施設」を建てる計画が、1月末の西東京市の選考委員会(委員長・萱野洋副市長)で最優秀提案に決まった。公共施設部分には会議室、多目的室なども確保。4月の基本協定締結に向けて、西東京市は提案事業者の戸田中央医科グループ(TMG)側と今後、話し合いを進める。(図は、選定された事業提案の施設イメージ。「事業提案概要」から)

委員会室改修工事のため本会議場で開かれた文教厚生委員会

 西東京市議会文教厚生委員会(浜中義豊のりかた委員長)が2月15日に開かれ、市側は(1)西東京市民会館は来年2019年3月末で閉館し、官民連携の新施設を整備する(2)中央図書館・田無公民館は2020年度から改修工事のため一時閉館し、2022年度に再開館する-などの方針案を明らかにした。

中央図書館と田無公民館

合築複合化が計画されている西東京市の中央図書館(手前)と田無公民館(右手奥)

 西東京市の中央図書館、田無公民館、市民会館の3館合築複合化基本プランを検討していた市の庁内組織が昨年12月末に、3館利用者らの懇談会が作成した4案に加え、あらたに2案をまとめていた。しかしその後、差し戻されて再検討中-。3月17日の同市議会予算特別委員会(二木孝之委員長)で、山崎英昭氏(みらい)が、提出された資料を基に質疑し、一連の事実と経過が明らかになった。

田無庁舎

中庭に仮庁舎が検討される田無庁舎

 西東京市の丸山浩一市長は2月16日(火)に開かれた同市議会の庁舎統合方針検討特別委員会(遠藤源太郎委員長)に出席し、前日15日の全員協議会で「来年度も検討を継続する」と述べた庁舎統合方針(案)について、「3点の基本方針は変わらない。情報をもっと提供して、今後市民との合意形成を丁寧に行いたい」などと述べた。

 昨年7月から西東京市の中央図書館、田無公民館、市民会館の合築複合化計画を話し合ってきた「合築複合化基本プラン策定懇談会」(座長・伊村則子武蔵野大教授)は2月4日(金)、最終となる第9回会合を開き、各施設の機能を重点配分した4パターンを含む「提言」をまとめた。施設イメージを一本化せず、付帯意見に「現在の市民会館の敷地に現行の市民会館、中央図書館、田無公民館の3館を合築することには基本的に無理がある」との意見を追加するなど異例の内容となった。この日修正した字句を各委員が確認したあと、丸山浩一市長に提出する。

合築複合化の移転先とされている西東京市民会館。左側が公会堂(田無町四丁目)

新施設の合築先とされている西東京市民会館。左側が公会堂

 西武新宿線田無駅南口近くにある西東京市の中央図書館・田無公民館を、線路をまたいだ同駅北側の市民会館に合築・複合化する計画が打ち出され、今年3月までに結論を出すとの市の計画が進行している。この問題を市民とともに考えようという「まちづくりフォーラム」(鈴木治夫代表)が1月9日(土)午後、市役所田無庁舎の市民会議室で開かれた。約60人の市民が集まって会場は満席。図書館や公民館を遠くへ移転・合築させる計画の問題点や駅南口のまちづくりプランなどを2時間余り語り合った。

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文化施設のあり方やまちづくりを話し合った市民フォーラム

中央図書館と田無公民館

移転、複合化が計画されている西東京市中央図書館(手前)と田無公民館

 11月30日(月)から始まった西東京市議会第4回(12月)定例会に、市民の請願と陳情が計9件提出された。そのうち半数を超える5件が、中央図書館、田無公民館、市民会館の「3館合築複合化」問題を取り上げ、身近な公共施設の移転、複合化に危惧や反対を表明していた。

西東京市民会館(西東京市田無町四丁目)

新施設が計画されている西東京市民会館(西東京市田無町四丁目)

 西東京市合築複合化基本プラン策定懇談会の第4回会合が10月19日(月)、田無庁舎5階の会議室で開かれた。「市民会館、中央図書館・田無公民館合築複合化については、時間をかけ慎重に検討することを求める決議」が9月市議会で賛成多数で可決されてから初めての懇談会。会合半ばで今後のスケジュールについて出た質問に答えて、事務局は「これまでは来年1月までに基本プランをまとめる予定だったが、決議を受けて今年度内(来年3月まで)をめどに考えたい」(田中彰文化振興課長)と説明した。座長の伊村則子武蔵野大教授は「私たちは市長の委嘱を受けている独立した会合なので、こちらはこちらで議論して決めていいと思う」などと述べた。

 西東京市民会館、中央図書館、田無公民館の「合築複合化基本プラン策定懇談会」の初会合が7月30日(木)、田無庁舎5階会議室で開かれた。冒頭から懇談会の性格や取り上げる議題、枠組みなどで意見や疑義が次々に表明され、大揺れの船出とも言える初会合となった。

 懸案だった西東京市の田無、保谷の二庁舎問題で、市の「庁舎統合方針(案)」が明らかになった。老朽化した保谷庁舎対策として同庁舎機能を再配置する今後約20年間の「暫定的な対応方策」をまず定め、その後に「真の庁舎統合をめざす」など二段構えの内容。西東京市議会開会中の[2015年]3月半ばに、市から各議員に提示された。議会での質疑を踏まえて3月末までに市の「方針案」を決め、4月以降パブリックコメントや市民説明会などを実施した上で、2015年度中に「庁舎統合方針」を決めるという。(写真は、耐用期限が迫る保谷庁舎。西東京市中町1丁目)