杉山尚次(編集者)

 ちょっと前のことになるが、意外なところで「大泉」の名前を目にした。  少女マンガ家・萩尾望都の『一度きりの大泉の話』(河出書房新社)である。この本が4月に刊行されると、5月の「東京新聞」の匿名コラム「大波小波」が、続けざまに取り上げた。「もう一つの聖地の真実」(5.12)、「「大泉サロン」の亀裂」(5.19)。なにやら意味深である。(写真は、大泉学園駅北口にある看板)