郷土の歴史や文化を、遊びながら身に着けてほしい-。大人たちの思いを込めた「西東京市カルタ」が出来てから1年半。新型コロナウイルスの感染が収まってきた10月半ば、市内の碧山小学校で「カルタ遊び」の学校出前講座が始まった。子どもたちの喜びとともに、伝わった思い、現場で知る意外なずれも…。この日を待ちわびていた製作委員会代表、富沢このみさんの報告です。(編集部)(写真は、体育館でカルタ取り)

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 台風19号が各地に大きな被害をもたらした翌週の10月19日、西東京市内初の東部地区 4校合同避難所開設訓練が、碧山小学校を会場にして実施された。今回は事前準備が不十分との想定で開く、「準備をしない訓練」の試みだった。実際に近いだけに、日ごろ気付かない事実がいくつも浮かび上がってきた。

プラカードの下に住民が集まった(碧山小学校校庭)

 西東京市内の小中学校は災害時、地域の人たちが身を寄せる避難所になっている。いざというときに備えた避難所開設訓練を、碧山小学校と柳沢中学校で見ることが出来た。小学生は地震から生命を守る具体的な方法を学び、中学生は避難所開設を身をもって体験する。ともに地域住民らで作る避難所運営協議会と学校の協働作業だった。