今年2月に実施された西東京市長選挙の無効と東京都選挙管理委員会の裁決取り消しを求めた裁判で、東京高等裁判所(鹿子木康裁判長)は11月11日、配布された法定ビラは特定候補を想起できるけれども、「選挙人全般が自由な判断による投票が妨げられるような特段の事態が生じたとは認められない」として、原告の西東京市民39人の請求を棄却した。原告側は記者会見で最高裁へ上告する方針を明らかにした。(写真は、東京高裁などの合同庁舎)

 今年2月に行われた西東京市長選挙で、市内に配布された法定ビラが対立候補に関する事実を歪め虚偽を公にし、選挙人の自由な判断による投票を妨げ選挙の自由公正が失われたとして、西東京市民39人が8月13日、東京都選挙管理委員会(澤野正明委員長)の申し立て棄却裁決の取り消しによる市長選の無効を求め、東京高等裁判所に訴えを起こした。「怪文書」とも言われた法定ビラ問題が選挙からほぼ半年後、法廷の場で審理されることになった。(写真は、会見で訴訟の内容を説明する原告の市民と弁護士)

都議選ポスター

都議選ポスター(クリックで拡大)

 西東京市選挙管理委員会は7月3日、東京都議会議員選挙の西東京市選挙区(定数2)で、6月26日から7月3日まで実施された期日前投票者数は8日間で計1万6913人になったと発表した。前回2017年時より1868人増えた。最終日の3日に5829人を記録し、それまで下回っていた前回ペースを一挙に追い越した。投開票は7月4日。

 西東京市議会第2回定例会が5月28日に始まった。冒頭、施政方針を述べる前に池澤隆史市長が発言を求め、2月の市長選挙終盤に発行された自陣営のビラに関して「これまでいただいた市民からのご意見を重く受けとめ、平井竜一候補者をはじめ、支援されたみなさま、不快に思われた市民のみなさまに、心よりお詫びを申し上げます」と謝罪した。(写真は、「申し訳ございませんでした」と頭を下げる池澤市長)

 西東京市選挙管理委員会は3月30日、2月7日に行われた市長選挙の無効を求める異議申し立てを審理した結果、「選挙地域内の選挙人全般がその自由な判断による投票を妨げられるような特段の事態が生じたとは認められない」なとどして申し立てを棄却した。申出人総代の山口あずささんは、「(確認団体の)法定ビラが事実を歪めている点を判断していない。ほかの申出人の方々と話し合って今後の対応を決めたいが、決定内容はまったく納得できない」と話している。(写真は、選挙管理委員会の決定書)

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立候補者のポスター掲示板(ひばりヶ丘駅南口、6月22日午後3時10分)

 参議院選挙が6月22日公示された。東京選挙区の定員が増え、選挙権が18歳からとなる初めての選挙。西東京市選挙管理委員会によると、市内の18歳と19歳の計3785人が選挙人名簿に登録され、新たに有権者となった。

 西東京市選挙管理委員会(鈴木宏一委員長)が5月12日開かれ、2017年2月17日任期満了に伴う西東京市長選挙を、同年2月5日投票と決定した。1月29日に告示される。 前回市長選は2013年2月3日に行われ、丸山浩一現市長が初当選した。