長期包括契約の中止を求めて訴訟を起こした3市の住民。右から2人目が阿部洋二原告代表(西東京市民会館)

 ごみ焼却施設の運営・管理を15年間、総額144億円で民間会社に一括委託する長期包括契約は中止を-。西東京市、東久留米市、清瀬市のごみを共同で中間処理する一部事務組合「柳泉園」(管理者・並木克巳東久留米市長、東久留米市下里4丁目)に対し、3市の住民14人が1月25日、契約の中止を求める住民訴訟を東京地方裁判所に起こした。

住民監査請求の記者会見で理由などを話す西東京市議の森輝雄氏(中央)(武蔵野市役所記者クラブ)

住民監査請求の記者会見で、請求理由などを説明する西東京市議の森輝雄氏(中央)ら住民(武蔵野市役所記者クラブ)

 ごみ焼却施設の運営や管理などを15年間、総額144億円で民間会社に一括委託する契約は止めてほしい-。西東京市、東久留米市、清瀬市のごみを共同処理する一部事務組合「柳泉園」(東久留米市下里4丁目)の監査委員に対し、3市の住民6人が11月4日(金)、住民監査請求を出した。西東京市の住民3人もこれに関連して同日、住民監査請求を同市監査委員に出し、柳泉園の15年に及ぶ債務負担行為に西東京市の公金を支出しないよう求めた。

柳泉園組合のクリーンポート

柳泉園組合のクリーンポート

 西東京、清瀬、東久留米3市のごみを共同処理する「柳泉園組合」(東久留米市下里4丁目)のごみ焼却施設「クリーンポート」の運営管理を、15年間の長期包括契約で民間に一括委託することが、8月24日(水)に開かれた同組合議会で決まった。委託期間は来年2017年7月から2032年6月まで。経費は総額144億4000万円に上る。この8月中に入札の公告、2017年2月に落札の決定、3月に契約の予定。新設施設で長期包括契約の例はあるが、既存の施設を途中から長期包括契約に変えるケースは東京都で初めてという。