1962(昭和37)年、保谷町(現西東京市)にあった「民族学博物館」が閉館した。生活の中に息づく民具の紹介と研究を夢見た学者たちが私財を投じて1939(昭和14)年に開館。野外で民家などを展示する日本初の博物館だった。時を経て地元でもほとんど忘れ去られつつあったが、近年、その業績と軌跡を記録し、後世に伝える市民活動が展開している。

 長らく空地になっていた西東京市東町1丁目の旧清水建設社宅跡地に12月中旬、コンビニが開店し、隣に「保谷スダジイ広場」がオープンしました。12月20日、敷地の持ち主である清水建設が関係者を招き、オープニングセレモニーが行われました。この土地には以前、民族学博物館(保谷民博)があったのです。いまは知る人が少なくなったその歴史を、下保谷の自然と文化を記録する会の松田宗男さんが紹介します。(編集部)