地元のハンドメイド作家たちが出店 小平市で「みんデパ」が大にぎわい
地元の手作り雑貨をはじめ食や音楽も楽しめる第9回「min’na de part」(みんなデパート、略称みんデパ)が11月1日、小平市花小金井6丁目の東部公園で開催され、大勢の来場者でにぎわった。新型コロナの影響で延期になっていた人気の催し。相次ぐイベントの中止で発表の場を失っていたハンドメイド作品のほか、子どもたちによる吹奏楽やダンスも披露された。
秋晴れのもと、午前10時にスタートしたイベントのコンセプトは「デパートのように楽しい素敵が集う場所」。会場は4つのエリアに分けられ、手作り雑貨を展示、販売する「ハンドメイドフロア」では、小平市のほか東久留米市、西東京市のハンドメイド作家たちによる個性あふれるアクセサリーや和小物、ぬいぐるみ、アロマなどが25のブースに並んだ。若い女性や親子連れが作品を手に取りながら作家と言葉を交わしていた。
「ワークショップフロア」ではカラーセラピーや射的遊び、「レストラン街」ではタコスや焼き菓子が提供されるなど全部で約50のショップが参加した。「ステージ」では数々の受賞歴を持ちながら発表の場がなかった小平第六中学校吹奏楽部の演奏や近隣のダンス教室の生徒ら計140人のダンスパフォーマンスが会場を盛り上げた。
みんデパを始めたのは、子育て中の母親を支援するカルチャー教室「ライオンハウス」を運営する小平市議の川里富美さんと、市内の手作り雑貨ショップ「mon Favori」を営む森楓さん。「地元のママさんなど女性たちが作る手作り雑貨を応援したい」と2017年11月に初めて開催し、会場の東部公園やガスミュージアムに毎回、数千人が訪れる人気イベントとなった。
コロナ禍でイベントが開催できなかった5月には、「みんなが集まれないなら自宅でハンドメイド作家たちの作品を見てもらおう」と作品を動画で紹介する「バーチャルみんデパ」をホームページ上で公開した。今回の開催に際しても、出店者への説明会をオンライン(Zoom)で実施した上、出店数を絞ってブース間の距離を確保するなど、感染対策に努めながら実施にこぎつけた。
川里さんは「手作りのイベントなのでやりくりは毎回大変。でも作品の価値が認められて都心のギャラリーやデパートに出品する作家さんも出てきた。回を重ねるごとに充実してきていることを実感しています」と語っていた。
(片岡義博)
【関連情報】
・min’na de part(HP)
【筆者略歴】
片岡義博(かたおか・よしひろ)
1962年生まれ。共同通信社文化部記者として演劇、論壇などを担当。2007年フリーに。2009年から全国52新聞社と共同通信のウェブサイト「47NEWS」で「新刊レビュー」を連載。小平市在住。