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カルタ取り

碧山小で「西東京市カルタ」の学校出前講座 楽しみながら「郷土」を知る

投稿者: カテゴリー: 子育て・教育文化・スポーツ オン 2021年10月26日

 郷土の歴史や文化を、遊びながら身に着けてほしい-。大人たちの思いを込めた「西東京市カルタ」が出来てから1年半。新型コロナウイルスの感染が収まってきた10月半ば、市内の碧山小学校で「カルタ遊び」の学校出前講座が始まった。子どもたちの喜びとともに、伝わった思い、現場で知る意外なずれも…。この日を待ちわびていた製作委員会代表、富沢このみさんの報告です。(編集部)(写真は、体育館でカルタ取り)

 

◇ ようやくカルタ遊びが出来た

 

 多くの市民が参加して作成した「西東京市カルタ」。2020年4月に完成し、市内の図書館、小学校、学童クラブに寄贈したものの、新型コロナウイルス感染症により、カルタ大会を開催することが出来ずにいた。そんな時に公民館から、学校出前講座をやってみないかと声がかかった。

 学校出前講座とは、公民館で活動する団体や地域で活動する人が学校に出向き、日頃活動している内容を学校の授業で伝える講座であり、その候補に西東京市カルタも含めてくれた。カルタを選んでくれた小学校が4校あり、ようやくカルタ取りを実施できることになった。2021年10月13日午前の2時限、碧山小3年生2クラスを対象にしたカルタの授業が第一回目にあたる。

 

◇ 西東京の雑学授業

 

 「あ:あんこの田無 包みの保谷 一緒になって20年」から始まる西東京市カルタだが、なんと、目の前に並ぶ子供たちは9歳!合併なんて知る由もない。大人の目線で作られたカルタを子供たちにどう説明したものか。

 

カルタ

合併をイメージした絵札

 

 子供たちが講義を聞いていられる時間は、長くて20分と言われる。対話形式にしながら、数枚のカードを取り上げ、雑学講座のような話になった。「ガスト」や「バーミアン」などのレストランを展開する企業「すかいらーく」は、知ってますか? この社名は、英語のひばりから来ている。というのはこの会社は、ひばりが丘団地の商店街で創業したから。田無タワーは、夕方になると明日の天気予報に合わせてライトアップの色を変えている。「晴」は何色? …といった具合だ。

 

◇ 分からなくても記憶の隅に

 

 今回は、絵札をA4版に拡大コピーしてボール紙に貼ったものを使った。1クラスを2つのチームに分け、子どもたちに絵を知ってもらうため、体育館に絵札を2セット並べてもらった。1チームに4人一組で5班。読札が読み終わったら、各班の1人が取りに行き、誰かが取ったら全員自分の班に戻る。次の読札が読まれたら、各班の次の1人が取りに行くというやり方だ。西東京市のことを知ってもらうためのカルタなので、読札を全部読み終わってから取りに行くというルールにした。一度練習し、休憩を挟んで本番とした。

 

配置図

会場のイメージとルール

 

 今回の授業では、西東京市に興味が湧き、愛着を持ってもらいたいというのが狙いなので、それぞれのカルタの意味を全部分かってもらおうとは、考えていない。カルタ遊びをしながら、何かしら印象に残り、興味を覚え、何かの折にその場所に行った時に、「あぁ、これがあのときの絵か」などと思い出してもらえばうれしい。授業の後には、45枚分の解説文を配布するので、興味を覚えたら読んでくれるだろう。

 

◇ 楽しんでもらえたようだ

 

 授業の終盤に書いてもらったアンケートでは、「楽しかったですか」に、星5つが約半分、星4.5と4を入れると7~8割だった。

 自由に書いてもらった感想には、「知らなかったところがいっぱいあったから、行ってみたくなった」「家に帰ったら、お母さんに今日知ったことを教えたい」「もっと良く西東京市のことを知りたくなった」…と私たちの想いが伝わっていて嬉しかった。「自分もオリジナルのカルタを作りたくなった」という感想もあった。

 

カルタ取り

あー、先に取られちゃったぁ!

 

◇ 反省点

 

 最初の説明は、筆者(富沢)が行い、カルタ取りの読み手は、編集委員の一人である徳丸由利子さんが引き受けてくれた。走らずに速足でといっても、子どもたちは、必死になると走ったり、滑り込んだりする。読札を全部読み終わってからというルールなのに、フライイングする子も出てくる。彼女は、単に読みあげるだけでなく、時には札の説明をしたり、ルールを厳しくしたり、フライイングをたしなめるなど、皆が怪我無く楽しめるよう、さまざまな工夫を凝らしてくれた。

 実は、「楽しかったですか」に低い評価をした児童は、自分たちは、ルールを守って走らなかったのに、走って枚数を稼いだ班がいたことに不愉快さを感じた子たちであった。このため、次回以降は、審判係を各チームに置いて、レッドカードを出すなどの配慮も必要かもしれない。また、最後に取った枚数で比較するのではなく、取った絵札のなかで気に入ったカードの感想を言わせるなど、勝ち負けに拘らない方式にした方が良いかもしれない。

 反省点は、改善するとして、はじめてのカルタ授業がそれなりの成果を上げられ、ほっとしている。9月までリモート授業であったこともあるのだろう、休憩時間も含め、子供たちの走り回るエネルギーに圧倒された。残りの3校は、3学期となる。コロナがこのまま収まり、実現できることを切に願うばかりだ。
(写真と図はすべて筆者提供)

 

富沢このみ

富沢このみさん

【筆者略歴】
 富沢このみ(とみさわ・このみ)
 1947年、東京都北多摩郡田無町に生まれる。本名は「木實」。大手銀行で産業調査を手掛ける。その後、北海道で大学教授などに就くも、2006年母の介護で東京に戻り、法政大学地域研究センター客員教授。2012年より田無スマイル大学実行委員会代表。2017年より西東京市カルタ製作委員会代表。

 

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