合築基本プランは今年度中に 市議会「決議」受けて

投稿者: カテゴリー: 市政・選挙 オン 2015年10月22日
西東京市民会館(西東京市田無町四丁目)

新施設が計画されている西東京市民会館(西東京市田無町四丁目)

 西東京市合築複合化基本プラン策定懇談会の第4回会合が10月19日(月)、田無庁舎5階の会議室で開かれた。「市民会館、中央図書館・田無公民館合築複合化については、時間をかけ慎重に検討することを求める決議」が9月市議会で賛成多数で可決されてから初めての懇談会。会合半ばで今後のスケジュールについて出た質問に答えて、事務局は「これまでは来年1月までに基本プランをまとめる予定だったが、決議を受けて今年度内(来年3月まで)をめどに考えたい」(田中彰文化振興課長)と説明した。座長の伊村則子武蔵野大教授は「私たちは市長の委嘱を受けている独立した会合なので、こちらはこちらで議論して決めていいと思う」などと述べた。

 懇談会は7月以降3回開かれ、9月末には東京都羽村市の生涯学習センター「ゆとろぎ」と埼玉県行田市の教育文化センター「みらい」の2施設を現地視察した。
 伊村座長は冒頭「先進事例の視察を踏まえて、西東京市の新しい施設にどんな機能が必要か議論していただきたい。次回はそれらをまとめて、一つにまとまらなければプランA、プランB、プランCなどの形で、懇談会の案にしたい」と呼び掛けた。

 「図書館は個人でもグループでも行ける場所。安全で居心地のいい空間であってほしい」「リファレンス機能を充実してほしい」「公民館には人びとが『たまる』機能がある。子どもたちが集える機能と空間がほしい」などの意見が出された。

 しかし合間合間に、会合の進め方や前提条件への疑問と意見が出てきた。これまで3回の会合でもみられた、行きつ戻りつの進行だった。

 「(市議会)決議の意図がよく分からない。議員を呼んでほしい。意見が聞きたい」「機能を出せと言われて、夢のようなプランを出し合っても、実現性がなければ困るでしょう」「視察先は必ずしも先進事例ではない。3館合築ピッタリというケースではなかった」「現地視察した羽村も行田も広い土地に建てられた施設だった。人口が多くて土地の狭い西東京では参考にならない。3館の機能を狭い施設に押し込むことにそもそも無理がある」…。伊村座長は「折角現地視察してきたのに、それが参考にならないというのなら、具体的な市と施設を挙げて参考になる説明をしてください。代案を出してください」と迫る場面もあった。

 それでも異論は収まらない。建築家の委員は「理想的な機能がそれぞれ出されているけれど、想定される新施設ですべてを実現するのは絶対に無理。何を犠牲にするか。その覚悟がないと、具体案に入れないのではないか」と述べた。

 その上で配布した資料を基に、図書館の部屋面積はプラス、公民館は現状維持、市民会館は大幅削減とした案を説明。「部屋面積はこれで計3700㎡。新施設の延べ床面積5400㎡に収めるため、廊下などの現行共有部分約3200㎡を1700㎡に減は可能か?」と問いかけ「複合化は相当室面積の各館現況を確保しにくい。現況場所に増改修する方が望ましい」と結論を述べた。

 次回は11月12日(木)、次々回は11月27日(金)。ともに午後6時から8時まで。会場など詳細は後日発表予定。

【関連リンク】
・西東京市合築複合化基本プラン策定懇談会>>
・東京都羽村市生涯学習センター「ゆとろぎ」>>
・埼玉県行田市教育文化センター「みらい」>>

 

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