柳泉園組合2017年度一般会計予算が成立 長期包括委託事業の初年度経費など計上

投稿者: カテゴリー: 環境・災害 オン 2017年2月23日

柳泉園組合議会第1回定例会

 西東京市、東久留米市、清瀬市の3市のごみを処理する柳泉園組合議会の第1回定例会が2月22日に開かれた。2017年度一般会計予算案が全議員の賛成で可決、成立した。ごみ焼却施設クリーンポートの管理運営を15年間、総額144億円で民間に委託する長期包括委託事業の初年度経費約9億2007万円が含まれている。この事業は2月25日に複数の業者から委託先を決め、3月中に契約する予定。

 組合管理者の並木克巳市長がまず施政方針を述べ、「関係市の財政事情は厳しい。負担金の抑制に努めることが必要」と指摘。「クリーンポートの大規模補修の実施に当たり、長期継続委任にすると経費は大幅に削減できる」などと述べた。

 長期包括委託事業は、昨年8月の組合議会で決まった。しかし納得しない3市の市民が住民監査請求を11月に提出。却下されたため今年1月、契約中止を求める住民訴訟を東京地方裁判所に起こしている。

 2015年9月に高濃度水銀が検出された問題で、外部の専門家らを交えた水銀混入調査対策委員会が今年1月に出した「中間報告書」が議員に配布された。それによると水銀混入量は約170.4gと推定したが、その原因は「特定できない」としている。最終報告は2月24日の第5回会合でまとめるとみられる。

 組合側の説明によると、今後の水銀防止対策として、ごみ収集の際、携帯型の水銀測定装置を付けて水銀を含むごみが混入しないようにする。家庭内に残っている水銀体温計や血圧計などの回収を、3市とともに検討する。

 さらに施設内で、乾電池を入れるドラム缶の蓋を密封。蛍光管を入れるプラスチック製のボックスを保管する場所に門扉を設置、施錠して、水銀含有製品の保管と管理を厳重にする。

 不燃・粗大ごみの破砕処理後に残る硬質系プラスチックなどはこれまで固形燃料化していたが、委託先施設の老朽化などから4月以降は「ガス化熔融」方式に切り替えると説明された。複数の議員から「突然の方式変更は前もって連絡を」「議会と情報共有に努めてほしい」などの意見があった。

 2017年度一般会計予算は28億7734万円で、2016年度より2億9597万円、9.3%減。3市の負担金は15億9742万円となり、16年度より3.85%減となった。負担金の内訳は西東京市が7億5517万円、東久留米市5億1269万円、清瀬市3億2956万円となっている。

 最後に廃棄物等処理問題特別委員会の委員長に、西東京市選出議員の田中慶明氏を決定し、閉会した。
(北嶋孝)

 

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