コンテンツへスキップ

連載

富沢このみの「まちおもい帖」

第38回 会社人間だった私の地域デビュー

2021年5月6日 富沢このみ

 

 6.地域デビューで学んだこと

 

はじめにみたように、母が亡くなり自由の身になった私は、当惑しつつも、たまたま、見つけた出来立ての任意団体に参加することから地域活動を始めた。この連載の第1部第1回に詳しく述べているが、田無ソーシャルメディア研究会(通称ソメ研)に参加させてもらった。平日勤務している人でも参加しやすいよう、メーリングリストやTwitterなどを活用、特定のテーマに絞られていないので私でもやれるかなと思ったからだ。

ここには、既に活動しさまざまなネットワークを持つ方や20代の学生、30~40代の会社員、リタイアして私と同様地域での手がかりを探している方など、多様な人が集まっていた。ここでの活動を通して、一気に人脈が出来るとともに、いろいろな意見や得意技を持っている人がこのまちにいることを知った。

ボランタリーな集まりによくあることだが、メンバー間の意見の違いから、「ソメ研」は、あっけなく終了! ソメ研の一事業として、私がはじめた「田無スマイル大学(通称スマ大)」がそれを引き継ぐことになった。

スマ大は、勤めている人やそれぞれの分野でボランティア活動している人たちから構成されているので、何かやれば、関心を持つ人は集まるが、そうでない人は来ないというような組織だ。それでも、設立当初は、なんとなく一体感もあったが、10年も経つと、引っ越しや関心の変化などもあり、今では、名前だけ残っているという感じだ。

ただ、ソメ研、スマ大を通してさまざまな活動をしてきたことから、2つのことを体得した。一つは、「こんなことやってみない?」と声を上げれば、人づてに人が集まり、それぞれの方法で手助けしてくれるということだ。

もう一つは、失敗を恐れないということだ。ある企画をやっても、人が集まらないこともある。あるいは、やってみた結果、それを具体化するのは、難しいということもある。残念だし、悔しい思いをするが、それはそれで失敗の財産になる。軌道修正して、またやり直せばよいのだ。

ある任意団体に参加しても、ウマが合わなければ、辞めれば良い。自分でやりたい別の団体を立ち上げても全く構わない。まず、一歩踏み出せば、人脈が出来るし、地域で活動するコツのようなものも得られるはずだ。

もっとも、私の経験は、任意団体での活動であって、資金を借りてやる事業の場合には、失敗は、命取りかもしれない。それでも、起業の場合には、小さく始めて、マーケット調査をしながら、軌道修正していけば良いと思う。まちには、前述のようにさまざまな起業支援があり、それを上手く活用すれば、軌道修正しながら大きく羽ばたくこともできるはずだ。
(次のページに続く)

 

(Visited 1,534 times, 1 visits today)
富沢このみ

とみさわ・このみ

 1947年東京都北多摩郡田無町に生まれる。本名は「木實」。退職、母の介護を経て、まちづくりに関わる。2012年より田無スマイル大学実行委員会代表。2016年より下宿自治会広報担当。2019年より、多世代交流・地域の居場所「どんぐり」オーナー。2020年にフェイスブック仲間と「西東京市カルタ」完成。2020年より下宿コミュニティセンター管理運営協議会代表、2022年度から下宿自治会会長。

この著者の記事

連載「富沢このみの「まちおもい帖」」の記事

この連載をすべて読む ›