Print This Post Print This Post

西東京市の空き家対策、行政と市民サイドで始まる

By in 市政・議会, 働く・住む on 2017年10月25日

「西東京 空き家会議」は2回目の会合を開いた(岡庭建設で)

 全国各地で空き家問題が深刻化する中、西東京市では行政、市民それぞれの立場で空き家対策の取り組みが始まっている。市は今年7月から空き家の物件調査をしており、10月3日には、不動産、建築、法律などの空き家等に関する地元6団体と「西東京市空き家等対策の推進に関する協定」を締結。市民サイドでは、市民の立場で空き家対策を進めようと、「西東京 空き家会議」を9月11日に立ち上げ、10月16日、2回目の会議を開いた。

 空き家は、自然災害による倒壊や防犯上の問題を起こす可能性があるなど、地方だけでなく都心部や多摩地域でも問題になっている。

 同市は今年4月、住宅に関する政策などを行う「住宅課」を新たに設置。業務のひとつとして空き家対策に乗り出した。空き家の所有者が抱える相続や売却、賃貸、管理などの情報提供や個別相談、空き家近くの住民からの相談を一括して受ける窓口業務も行う。

 現在、委託先の調査員が市内全域の空き家とみられる物件の外観調査をしており、今年度中に所有者に空き家の利活用などの意向を聞くアンケート調査を実施する。その結果は来年度、空き家の所有者、空き家になった経緯、位置情報などをデータベース化して地図上で表示し、市で活用する情報として管理することを考えている。

 

西東京市と「協定」締結の6団体(西東京市提供)

 

 「空き家協定」を締結したのは、(公社)東京都宅地建物取引業協会北多摩支部、(公社)全日本不動産協会東京都本部多摩北支部、(一社)東京都建築士事務所協会北部支部、東京司法書士会田無支部、東京土地家屋調査士会田無支部、東京都行政書士会田無支部の6団体。これらの専門家が市内の空き家の所有者等の相談に応じ、空き家などの有効活用、適正管理、発生抑制につなげる。

 同市によると、来年度以降は専門家団体や学識経験者などからなる協議会を立ちあげたい、としている。例えば倒壊の危険性がある「特定空き家」の判断基準や空き家に関する施策の意見交換なども期待している。

 西東京市住宅課の廣瀬拓郎さんは、「空き家問題は机上だけでは解決できないので、市民や各企業さん、活動団体などのみなさんと連携していかないと根本的な解決にならないと思います」と話している。

 一方、西東京空き家会議は、農業振興や地域振興に関わるコンサルタント業務、イベントの企画、運営などをする「株式会社ユニココ」代表取締役の若尾健太郎さんと、市内にある工務店「岡庭建設㈱」の池田浩和専務取締役が、市民レベルで空き家対策の考えを発信する場を作ろうと設置。市内で駄菓子屋「ヤギサワベース」を営むデザイナーの中村晋也さん、空き家を活用したビールバー「ヤギサワバル」オーナーの大谷剛志さん、コミュニティラジオ局「㈱エフエム西東京」の飯島千ひろさんがメンバーに加わった。

 16日は、多摩信用金庫地域連携支援部まちづくりグループ主任調査役の沼崎明大さん、調査役の池上直輝さんも参加した。

 会議では、まず池田さんが、国土交通省などの資料から空き家対策の現状、大阪府枚方市が京阪電鉄や枚方信用金庫などと連携した空き家対策の取り組みなどを紹介した。次に会の方針や戦略を議論。空き家という社会課題を解決するため、市民がネットワークを作り役割分担して取り組み、空き家の利活用を促進することで独自性豊かな楽しい町にすることを大義に掲げた。手始めに、ホームページやFacebook、チラシなどで活動の情報を発信する。

 次回の会議は11月に開催。ヤギサワバルを見学して空き家の利活用の事例を学ぶ予定。
(柿本珠枝)

 

【関連リンク】
・空き家に関する専門家団体との協定(西東京市Web
・西東京空き家会議(facebook

 

【筆者略歴】
柿本珠枝(かきもと・たまえ)
 旧保谷市で育ち、現在西東京市田無町在住。1998年(株)エフエム西東京開局から携わり、行政や医療番組、防災、選挙特番など担当。地域に根差した記者としても活動している。

 

(Visited 395 times, 1 visits today)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA