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連載

西東京市の散歩道

第4回 文理台公園-碧山森緑地保全地域-武蔵関公園

2015年5月7日 萩原恵子

萩原 恵子(屋敷林の会、下保谷の自然と文化を記録する会)


 

◆文理台公園(1.667ha)

散歩地図

意外に古い歴史のある公園。この地は1915(大正4)年の武蔵野鉄道(現西武池袋線)創設に関わった高橋源蔵家のものだった。沿線の開発と発展のため、東町に安い借地料で文化人を誘致したとき、資生堂が社員のための野球場を造ったのが成り立ち。

源蔵のひ孫の文太郎は、その南東の土地を寄付する形で、1937(昭和12)年渋沢敬三たちと日本で初めての民族学博物館を開設。

同年、野球場は東京文理科大学・東京師範学校(現筑波大)付属農場と陸上競技のできる運動場になる。運動場には当時の有名アスリート、「暁の超特急」と呼ばれた吉岡隆徳や金原勇なども練習に来ていた。ここで練習して、世界に伍する記録を出した。

1984(昭和59)年、国・都・市の三分割で買い上げて文理台公園開設。公園部分は、北側に遊戯広場と下水処理施設があり、南側に池とソメイヨシノの林がある。西側にはシダレザクラなどが一列に並んでいて、毎年春には多くの人が花を楽しむ。

合併前は、ここが保谷市の祭りのメイン会場だった。施設が単純で、四角い敷地に真ん中が平面的にがらんと空いているのは、運動場だった名残だろう。

ここで行われる行事で年々人が集まり盛大になっているのは、8月第一土・日曜日に保谷駅南口の商店会が行う納涼盆踊りと花火大会。市内で花火を打ち上げる祭りはここだけとかで、身動きできないほど人が出る。

この公園の通りはクスノキの並木。木肌も葉の茂り具合も涼しげな緑陰の道になるのだが、道路側が一部強剪定され残念。

 

1.文理台公園4月。公園入り口で、通り側が強剪定されているオオヤマザクラ。残念
2.文理台公園4月。花見の客を待つ華やかなソメイヨシノ
3.文理台公園4月。左(西)サクラ、奥(北)下水処理施設とケヤキの後ろに遊戯広場
4.文理台公園11月。紅葉のプラタナス
ツバキの生け垣
相田園のツバキの生け垣
6.碧山森2月。林のあちらこちらに冬鳥のツグミ
7.碧山森3月。春の目覚めはコブシの花から
8.碧山森4月。タチツボスミレとスズメノヤリ
9.碧山森11月。落ち葉の季節だが、まだまだ葉が残っている
10.碧山森11月。畑の向こうにみどりが丘保谷幼稚園の森が見える
11.武蔵関公園2月。ギンナンの実が残っていた
カワセミ
12武蔵関公園2月。あしの島のカワセミ
13.武蔵関公園2月。あしの島のラクウショウの木の大きな巣で、オオタカが休んでいた
14.武蔵関公園2月。もう一つの松の島にはコサギがくつろいでいた
15.武蔵関公園4月。サクラに挟まれた奥が、あしの島。水鳥はキンクロハジロ
16.武蔵関公園4月。左からシダレヤナギ、ボート乗り場、サクラ

 

 

◆碧山森緑地保全地域(1.298ha)

文理台公園から南へクスノキの並木を通って進むと、果樹の相田園が左手に現れる。この畑の通りに面した生垣は各種のツバキやサザンカで構成されていて、長く楽しめる。

この東側奥に、みどりが丘保谷幼稚園のこんもりした森が見える。その森と碧山森が、鳥や昆虫たちの活動の場として、畑や果樹のグリーンベルトでつながっている。

通りの西側に広がる畑の奥が碧山森緑地保全地域。農家の薪炭のための雑木林だったので、コナラやクヌギが多い。

林の中を車も通れる道が東西に1本通っているが、ここでは人間より鳥が大きな顔をして林の中を闊歩している。冬はいつもキジバト、ムクドリ、ツグミがあちこちで落ち葉を突いている。今のところ畑が保全地域内にもあるので、農作業する人にくっつくように近くにとどまるジョウビタキ、モズが見られる。アオゲラ・コゲラも常連。

鳥の観察やドングリと遊ぶ所と考えればここは最高だが、森の周りがぐるりと住宅に囲まれているので、見通しの悪いのが欠点。

 

 

武蔵関公園

 

◆武蔵関公園(4.896ha)【練馬区】

ここは練馬区で西東京市内ではない。しかし東伏見の下野谷遺跡と連続する縄文時代の富士見池遺跡群がある。石神井川の流れもひょうたん形の池と直結している。早稲田の運動場と道一つ隔てただけなので、自分の町の一部と思って楽しまなければ損。池の周りの樹木の種類も多いし、水鳥も各種見られる。

カワセミが営巣していて、レンズを向けている人たちがいつも何人かいる。その巣のある「あしの島」のラクウショウの木の上には、オオタカの巣がある。都市部でこの2種が、それも同じ池の小さな島に生息するのは極めてまれなこと。もし見られたら、最高に幸運。

実のなる樹木も多いので、落ちる季節を覚えておいて拾うというのも贅沢。樹名板がきっちり付いているのがいい。ここは自然の贅沢を味わえる、都会のオアシス。
 ボート場の営業は3月15日~11月30日。

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萩原恵子

はぎわら・けいこ

 石巻出身。震災以後、友と石巻の応援ブログを細々続ける。「地域博物館を創ろう連合会」事務局担当。下保谷の自然と文化を記録する会会員。元「屋敷林の会」代表。校正者。著書『タヌキの伝言』(けやき出版)、松田宗男と共著『武蔵野鉄道が通る!』。

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