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第41回 「おひとりさまの老後」:ヨタヨタ・ドタリ期から死まで


  富沢このみ(田無スマイル大学実行委員会代表)


 

 前回は、入院・手術にあたっては、たとえ現在元気でいても、いつ何かあるか分からないため、結局「身元保証人」が求められる、いざという時のために、正式に任意後見人を決めないまでも、自分の意志を明らかにするために「エンディングノート」を作っておくと良い、などを知った。今回は、不安なく自分らしい人生を全うするには、ヨロヨロ・ドタリ期から死をまでにどんな準備が必要かを考えてみよう。

 

1.ヨロヨロ期-まずは、民生委員・地域包括支援センターに相談

 

 おひとりさまで、日常的に不自由が生じてきた場合には、まず地域の民生委員や地域包括支援センターに相談すると良い。そこから、必要なサービスが受けられるよう手配してくれる。表1のように、市役所の高齢者支援課に要介護・要支援認定の手続きを申請すると、認定調査が行われ、その結果に応じて必要なサービスメニューが用意される。

 

介護サービスの流れ

表1 介護サービス利用の流れ
(出所)西東京市『介護保険と高齢者福祉の手引き』令和3年7月より筆者作成

 

 「要介護」と認定されれば、在宅の場合は居宅介護支援事業所、施設に入所したい場合は介護保険施設を1カ所選んで契約し、そこのケアマネージャーがどのようなサービスをどのくらい利用するかを決めたケアプランを作成してくれる。

 「要支援」と認定、あるいは、「非該当」となった場合には、地域包括支援センターが「基本チェックリスト」を活用してケアプランを作成し、必要に応じた介護予防・生活支援サービスを受けられるようにしてくれる(注1)

(注1)平成28(2016)年4月から始まった西東京市による介護予防・日常生活支援総合事業。後述する(注3)の法律制定に伴い、介護保険制度が改正され、それまで介護保険で要支援者に提供されていた訪問介護・通所介護サービスは、市町村の提供する総合事業に移行された。

 西東京市では、高齢者福祉サービスとして、実費相当分の2分の1負担で利用できる高齢者配食サービスも提供されている。しかし、近頃は、スーパー、コンビニで手軽に食べられる総菜が多種販売されているし、生協でも、総菜やひと手間掛ければ足りる食材セットなどが提供されており、これらを活用すれば、栄養失調にならずに暮らせる。

 このほか、多様なニーズに対応するため、全額自己負担だが、介護保険制度以外のサービス「保険外サービス」を提供する事業者も増えている。「上乗せ」と「横出し」サービスがあり、前者は、介護保険で適用されるサービスの量を、決められた限度を超えて増やすもの、後者は、介護保険では適用されないサービス(注2)を加えるものだ。コストは掛かるが、柔軟なサービスが受けられる。

(注2)たとえば、利用者以外のお客にお茶を提供する、通所サービスのついでに買い物に付き合うなど。

 

 >>次のページに続く 2. 在宅か施設か-わがままな私は在宅にしよう!

【目次】
1.ヨロヨロ期-まずは、民生委員・地域包括支援センターに相談
2. 在宅か施設か-わがままな私は在宅にしよう!
3. 在宅で死ねるか-孤独死⁉ 死んだ経験がないので不安だ
4. 任意後見制度の活用-2,000万円の預貯金で100歳まで
5. 遺産、死亡給付金と税金
6. 任意後見人契約・尊厳死宣言・遺言-公証人役場へ

 

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