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新ひばりが丘中学校

私たちのワクチン接種体験【特集】

投稿者: カテゴリー: 新型コロナウイルス連載・特集・企画 オン 2021年6月21日

 新型コロナワクチンの高齢者に対する接種が全国各地で始まって2カ月以上が経ちました。予約や接種のかたちは自治体ごとに異なり、順調に進む市町村がある一方、さまざまな不手際やトラブルも伝えられています。私たちが暮らす地域はどうなのか。西東京市、東久留米市、小平市、横浜市―。7人の執筆者がそれぞれワクチン接種をめぐる体験を報告します。(編集部)(写真は、西東京市の新ひばりが丘中学校(第10中学校))

 

かかりつけ医の予約で大騒ぎ-西東京市1

 

接種券

西東京市からワクチン接種券(クーポン券)が届いた

 

 88歳の難病持ちの母に、西東京市から接種券が届いた。「かかりつけ医で受けよう」と家族会議で決定。集団接種が先行する状況を見ながら、ようやくかかりつけ医での予約受付日を確認。本人の代理で、当日午前8時15分に行ってみた。誰の姿もなく「あらぁ。一番じゃん」と、思ったら、クリニック入り口にある予約券を取るのであった。9時からだが、すでに16番。

 いったん帰宅して、またクリニックへ。きゃー、今度はたくさんの人、人、人。40人以上いたかな。列に並ぼうとすると、「予約券のある人は中に入っていいらしいよ」。さすが、人生の先輩方。ちょっと情報を得ると、すかさず周りに教えてくれる。助かる反面、刻々と変化する状況に、市民の情報が混乱を加速させている。「その日は来られないのよっ!」と声を荒げる人もいた。

 本人が予約に来たら大変だったな。クリニック内では「西東京市のほうが市報の説明も丁寧だったから、東久留米市(在住)だけど、西東京市でやったのよ」と言ってる方がいた。初めてのワクチン予約はなんだか大騒ぎでしたが、その後、1回目の接種はスムーズに済みました。やれやれ。
(石田裕子)

 

西東京市もちゃんとやってるじゃない-西東京市2

 

 妻の母(74歳)が6月中旬、西東京市の新ひばりが丘中学校でワクチン接種を受けました。以下はその聞き書きです。

 「午後2時45分の予約で、少し早めに着きましたが、すぐに受け付けをしてくれて、誘導もスムーズでした。検温と健康チェックなど書類の書き込みも問題なく、お医者さんのいるところに案内されて、受け付けから10分もかからずに接種も終わりました。注射自体も筋肉注射だからか、普通の注射より全然痛くなくて、『え、もう終わったの?』という感じでした。

 午後だったからか、会場はすいていて、接種の後は普通なら15分待機だけど、私はじんましんの持病があるので、30分待機のコーナーに。時間が来るとちゃんと声をかけてくれるし、手を挙げるとすぐに人が来てくれて、最初から最後までものすごくスムーズで何も困りませんでした。西東京市もちゃんとやってるじゃない、と感心しました。ひとつだけ、案内があった持ち物リストのなかにお薬手帳が抜けていて、持っていけなかったことぐらいですね。

 副反応については、打って4~5時間後に左足がしびれるような感じや肩が重いような感じも少しありましたが、それも言われてみれば、という程度。あと、打った左腕に2、3日筋肉痛のような痛みがありました。

 ワクチンを接種することには迷いはなかったです。打って具合が悪くなっても自分一人ですむけど、打たずに感染したら周りに迷惑をかけるので」
(倉野武)

 

2回目のあとに倦怠状態が-西東京市3

 

 ワクチン接種は2回とも終わった。初回は5月25日。翌日、注射した肩口がしこった程度で済んだ。2回目は6月15日。会場はともに新ひばりが丘中学校体育館だった。2回とも待たされることなく、順調に進んだ。予約も開始初日、ネットで簡単に手続きが済んでいたので、これで一段落かと思ったら、そう甘くなかった。

 2回目の接種後、帰宅してウトウトした。前週末から偏頭痛に悩まされ、接種前日も仕事が手につかず、夜も安眠できなかった。そんな睡眠不足の影響かと考えた。ところが、翌日も翌々日も、身体は熱っぽく、倦怠感が抜けない。引きつるような痛みが間欠的に後頭部を襲う。どうもワクチンの副反応に偏頭痛が足し算されたらしい。元々ない「やる気」は、見事にゼロとなった。

 と格好よく書いているけれど、分かりやすく言うと、ベッドでうたた寝。ソファーでゴロ寝。テレビは付けっぱなし。われながら「食っちゃ寝」を実演しているような気がした。おかげで市議会予算特別委員会の傍聴を3日続けて休んだ。「食っちゃ寝」は嫌いではないけれど、傍聴欠席は痛かった。取材・執筆スケジュールの渋滞と空白はもっと痛い。

 2回目の接種から5日後のいまも、心身がけだるい。そのけだるさが心地よければ話は別になるが、今回は気分が晴れない。不調が尾を引きそうな、嫌な予感も脳裏をよぎる。6月14日から東京地方は梅雨に入った。ジメジメした天候と心身状態に相関関係はあるのだろうか。しばらくは様子見の期間になりそうだ。
(北嶋孝)

 

副反応で37度台の発熱-東久留米市1

 

東久留米市生涯学習センター

接種会場の東久留米市生涯学習センター

 

 6月12日、両親をクルマに乗せ、新型コロナウイルス対策のワクチン接種に行ってきた。場所は「東久留米市生涯学習センター」。2人とも2回目の接種となる。両親とも高齢で足元が非常にアヤシイため、付き添いは必須。妻と2 人で全過程を「経験」した。

 前回は、だれもが未経験のため、かなりの混乱を感じた。駐車場に着いてから接種を終え帰路につくまで1時間ほどかかったが、今回は35分程度だった。空き具合も違っていたが、当事者もスタッフも慣れた、ということだろう。

 初回に感じた問題点は、スタッフが声を出して的確な誘導をしなかったこと。無秩序な「人だまり」ができてしまい、並んでいた順番がぐちゃぐちゃになった。さすがにこれは改善されたが、今後のことを考えると、整理券を配るなどの工夫があってもいいのではないだろうか。

 さて、2回目接種の翌日、副反応が出た。両親とも37度台の熱がある。渡された案内チラシには対応策の記載がないので、問診の際、解熱剤(カロナール)を飲んでも問題ないか確認しておいた。「まさか」が現実になったので、用意していた解熱剤を飲んでもらい、翌日には平熱となった。副反応が出ても「たらいまわし」にされた例が報道されていた(6月18日「ニュース23」)。副反応についてもう少し丁寧な説明がほしいと思う。

 ワクチン接種の予約は、妻がネットでおこなった。親も電話を試みたがつながらなかった。これは世の趨勢だからやむを得ないとしても、副反応の対応も含め、高齢者には間違いなくヘルプが必要である。地元の自治会、ケアマネなどが動き、家族がいない高齢者をケアするシステムを一日でも早く構築すべきではないか。
(杉山尚次)

 

家族4人で予約電話の猛プッシュ-東久留米市2

 

 6月10日、ワクチン接種(集団接種)受付の当日朝9時ジャスト。夫婦に加えて2人の娘にも依頼して電話で猛プッシュ。「人より先に予約を」と浅ましくも思えたが、何度電話しても通じない。東久留米市がコールセンターに丸投げか? ウンともスンとも言わない。

 同時にパソコンも叩いてみたが、こちらもつながらない。午後には「今日の受け付けは終了しました」と文字が。これはどうにもならない。

 後日、市内の病院やクリニックへ連絡するしかないぞ。「かかりつけ医に連絡を」と市の広報に記載がある。かかりつけ医は1カ月に1回くらい薬をもらいに通院するのが条件らしい。いない人はどうするんだ。「健康ですね」と本来褒められるべきだろう。

 あちこち電話して4回目でやっと対応する病院を見つけた。ワクチン注射は、チクっとするぐらいで終わった。「ところで、効果の持続期間はどれぐらい?」と聞くと、ドクターは「まあ、1年ぐらい持つかなあ」。大騒ぎしてさほど持たないワクチン接種。そんなこともあってか、注射後の副反応を警戒してか、ワクチンは打たないという人も知り合いに何人かいる。すこし複雑な思いで2回目の接種を待っている。
(川地素睿)

 

フライングでゲット!-小平市

 

 母は97歳。小平市でひとりで暮らしている。要介護2の判定を受けているが、今はなんのサービスも利用していない。私が週1回程度手伝いに行くのが唯一の支援だ。

 市報では個人のクリニックでもワクチン接種ができるとしていた。母はかかりつけのクリニックでの接種を望んでいたので予約開始日を待っていた。

 ホームページで予約開始日とされていた日の2日前に母から「予約が取れたみたい」と連絡があった。「は?」と聞き返した。詳しく事情を聞くと「卓球サークルのAさんが予約を取ってくれた」との返事。「ワクチンの予約取れた?」と電話をくださったそうだ。

 後からわかったことだが、予約が取れたクリニックはAさんのかかりつけ医。院長のお子さんとAさんのお子さんが中学の同級生で、母親同士も懇意にしている仲だった。Aさんは集団接種会場での予約ができているにも関わらず、母のことを気にかけて、予約開始日前でも問い合わせてくれたのだろう。

 介護の認定にはケアマネージャーが関わる。地域には民生委員がいる。「何かあったら言ってください」といつも言われるが、何かないときは関わりがない。フライングで予約できたことの混乱の是非は問われるが、母を支えてくれているのは「ご近所」と「お仲間」だと実感した出来事だった。
(渡邉篤子)

 

予約に明け暮れた12日間-横浜市

 

 横浜で一人暮らしをする父(83歳)のワクチン接種のため、西東京市に住む私が予約を代行した。12日間にわたる「予約生活」を紹介する。

 父は「ワクチン予約は自分で電話する」と言っていた。しかし、電話がつながらない日が2週間も続き、5月17日の夕方、「もう接種しない」と連絡してきた。「諦めないで」と説得し、私の「予約生活」が始まった。接種場所によって予約方法も予約日時も違うため、横浜市のWebと各病院のWebを見ながら、いつ、どこに、どう予約すればいいかを書き出した。

 5月18日、やっと市の電話につながった。横浜市の予約センターはフリーダイヤルで電話料金を気にせず待機できるが、結局、オペレータと会話ができたのは、センターにつながって25分ほどしてからだった。

 1回目の接種が5月27日に予約できたが「2回目は3週間後の6月17日で、5月24日以降に予約を」と言われた。父は「なぜ2回目の予約が確保されていないのか」と自ら市に問い合わせたが、「自分で2回目の予約をするように」と言われて終わった。5月24日から電話やWebで本格的に予約取りを再開した。しかし、1回目の接種日が迫る中、2回目の6月17日近辺に予約枠はないので、仕方なく1回目をキャンセルした。

 5月24日は、予約センターと並行して近隣病院にも電話をしていた。そこで仮予約できたものの、接種日も接種日決定の日も未定だったため、連絡が入るまで落ち着かなかった。5月28日、近隣病院で6月に接種できることが確定し、12日間にわたる「予約生活」が終わった。こんな面倒な予約を父にやらせずに済んでよかったと思うことにした。
(小笠原由香里)

 

【参考情報】
・新型コロナワクチン接種のお知らせ(厚生労働省

 

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