第2回 石神井公園
加納 藤夫(西東京市下保谷在住)
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枯れ葉が頬を掠めてゆく、秋の季節には散歩がよく似合う。手を繋いだ親子連れの姿も微笑ましい。石神井公園は秋本番となりつつ、紅葉が始まっています。三宝寺池は道路を隔て石神井池と繋がっており、公園の食堂付近から木の歩道が始まり三宝寺池の周囲へと繋がっていきます。迷路を感じさせる散歩道でありこの公園の特徴なのだと思います。次々と移り変わる風景や水面に映るリフレクションはあなたの目を楽しませることでしょう。途中にはメタセコイヤの22mに及ぶ大木が鎮座し、まるでこの公園を守っているかのよう。池にはたくさんの鳥や魚や昆虫などが共生しています。
池の中央に迫り出すかのように厳島神社の社殿が目に入り、秋には朽ちた杭の先に飛び交っていたトンボが骨休み。この池には珍しいウチワトンボや蝶トンボも見かけます。7月頃になると青いステンドグラスが飛んでいるかのような貴重なチヨウトンボが橋の辺りで見られ、中の島には特別天然記念物に指定されたミツガシワなど沼沢植物群落が存在します。氷河期から残った貴重な植物たちです。
道路を隔てその反対側には石神井池がありボート乗り場や格好の釣りスポットとなっています。この池には一際目を引くモニュメントがあります。彫刻家、三澤謙司の作品だそうです。今回は三宝寺池にスポットを当てました。
* 毎月第4木曜日に掲載します。次回は12月28日(木)の予定です。
【筆者略歴】
加納 藤夫(かのう・ふじお)
1960年(昭和35年)島根県生まれ。西東京市下保谷在住。 島根県立矢上高校卒業後、大阪電子専門学校、フリーター、大学受験 、心臓の手術と闘病生活を経て現在、グラウト注入工事の職人として新国立競技場の建設に携わる。アイデアを考えることが好きで、そのせいか現在の仕事でゼネコンと会社と私で特許を取得。趣味は写真撮影。基本なんでも興味があり、いろいろチャレンジしたい。