第4回 黒目川の鳥


加納 藤夫(西東京市下保谷在住)


*写真をクリックすると拡大します。

 

 水滴が湧水になり、大きなドラマがそこには秘められているのでしょうが、人間に知るすべはありません。黒目川の水源を辿ると小平霊園に至ります。想像力を駆使すれば死者の魂の雫が小さな流れとなり、ある意味聖なる川です。今回は落合川の合流地点から上流を観察していきます。

 

 

 今年はなぜかヒドリガモが多いですね。通行人も多いせいか人馴れしてます。意外と綺麗な鳥です。時折けんかしてますが、平和な争いです。仲の良いヒドリガモのカップルを発見。

 

 

 2018年に確認した鳥の種類はカルガモ、ヒドリガモ、カワウ、カラス、ダイサギ、コサギ、アオサギ、雀、シジュウカラ、ジヨウビタキ、モズ、ハクセキレイ、カワラヒワ、キセキレイ、オナガ、ヒヨドリ、ムクドリなどです。年々増えているようですね。川沿いにはコカ・コーラの工場で汲み上げた地下水を使用後流しているので、水温が高いせいで魚の生育に適しているようです。どうやらこれが原因かもしれまぜん。テリトリーのあるコサギなども個体数が多いせいか、小競り合いを見ることも度々ですね。

 

 

 コサギくんがテトラポットのようなものを熱心に覗きこんでお魚を探しています。上落馬橋(コカ・コーラ工場前)で、カワセミ狙いのカメラマンが熱心に撮っていたので、どうやらこの辺に居着いているようです。さらに下って、次の坂本橋の下にアオサギくんがいたのでシルエットをパシャリ。うしろでは四十雀のカップルが二重奏を奏でています。

 

 

 散策道沿いにわずかに残ったムラサキシキブの実をジヨウビタキくんが物色中に遭遇です。

 

 

 ジョウビタキのオスは派手な色で、メスは地味ですが可愛らしい顔がポイントですね。
 目黒川沿いには神社、お寺が案内板で分かるようにいくつもあるので、立ち寄ってみると楽しいと思います。今回は大円寺に寄り道を少し。園内には河津桜があるのでもう少ししたら綺麗な花を咲かせるでしょう。

 

 

 去年はトリ年でしたが、今年はイヌ年になってしまいました(笑)。 鳩が幸福のプレゼントを皆様にもたらしてくれることを願って新年を挨拶とさせていただきます。

 

 

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* 毎月第4木曜日に掲載します。次回は2月22日(木)の予定です。

 

 

 【筆者略歴】
 加納 藤夫(かのう・ふじお)
 1960年(昭和35年)島根県生まれ。西東京市下保谷在住。 島根県立矢上高校卒業後、大阪電子専門学校、フリーター、大学受験 、心臓の手術と闘病生活を経て現在、グラウト注入工事の職人として新国立競技場の建設に携わる。アイデアを考えることが好きで、そのせいか現在の仕事でゼネコンと会社と私で特許を取得。趣味は写真撮影。基本なんでも興味があり、いろいろチャレンジしたい。

 

 

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