第39回 現代版駆け込み寺―生活サポート相談窓口

 

6.コロナ後の暮らし

 

 今回、コロナ禍における緊急避難的な生活支援の動向をまとめた。ワクチン接種が進む一方で、変異ウイルスが次々登場するなど、依然予断を許さない状況が続いている。

 リーマンショック以降、会社が働き手を守る時代は終了し、核家族化や離婚の急増により、家族が子どもや介護者を守る時代でもなくなった。自立支援法の本来の役割である就労支援が実効的になるには、コロナ禍が終了し、地域の経済が復興してからとなる。

 この連載の前回に紹介した生涯現役応援窓口(福祉丸ごと相談窓口内にある)は、シニア世代の社会参加を応援する窓口だが、コロナ禍では、なかでも仕事を探したいという希望が多い。このため、人手不足にある介護や農業などの分野で仕事をつくれないかなど仕事の開拓にも乗り出そうとしている。

 人々が尊厳を持って平常に暮らせる日々が早く訪れることを願うばかりだ。
(画像、図表は筆者提供)
最初のページに戻る

【目次】
1. 西東京市の福祉丸ごと相談窓口とは
2. コロナ禍で急増した相談件数
3. 日本における「貧困」の再発見
4. 絶対的貧困と相対的貧困
5. 弱いところへの打撃が大きい
6.コロナ後の暮らし

 

05FBこのみ【著者略歴】
 富沢このみ(とみさわ・このみ)
 1947年東京都北多摩郡田無町に生まれる。本名は「木實」。退職、母の介護を経て、まちづくりに関わる。2012年より田無スマイル大学実行委員会代表。2016年より下宿自治会広報担当。2019年より、多世代交流・地域の居場所「どんぐり」オーナー。2020年にフェイスブック仲間と「西東京市カルタ」完成。2020年より下宿地区会館管理運営協議会代表。

 

 

(Visited 1,754 times, 1 visits today)