[2018年]3月6日は「啓蟄の日」だった。幼稚園児の頃、早春を迎えた庭の地面をしばしじっと眺めた。陽当たりのよい場所と日陰の場所では、地面の様相が異なることに気がついた。土中の「世界」はいったいどうなっているんだろうと思った。土や枯れ葉の中の世界を想像した。でも何も見えなかった。… >> 続きを読む

 

 2018(平成30)年1月。あたりはすっかり冬枯れの季節になった。そのため、今回は紫草を栽培している植物園を訪問しなかった。冬枯れの季節ゆえに紫草も枯れているので「見るべきもの」がないからである。 >> 続きを読む

 「紫草」を訪ねて調布市野草園から神代植物公園に向かう途中、お蕎麦屋に立ち寄って一服。やっと到着した植物園は広かった。そこで見つけたのは…。>> 続きを読む

 西東京市中町から調布市野草園までは存外、時間がかった。バスを3回乗り換え、辿りついた先は思わぬ場所だった。写真をご覧いただきたい。ほとんど東京とは思えない山と田畑とわずかな住宅が織りなす日本の「原風景」にいきなり出くわし、驚きとともに戸惑いの感情を隠しきれなかった。… >> 続きを読む

東大和市駅前の薬用植物園の案内図

 新興地の趣たっぷりな西武拝島線東大和市駅で下車した。最寄り駅は東大和市駅で、植物園の所在地は小平市だった。どうなっているんだ、頭の中に「地図」が現われない。…改札口を出ると、薬用植物園の案内図が目に飛び込んできた。薬用植物園は東大和市駅から徒歩1分の場所にあった。>> 本文を読む

 JR国分寺駅前でタクシーに乗り込んだ。右左に数回曲がると、そこは静かな一帯だった。「武蔵国 国分寺」の門柱が見え、その奥に立派な本堂があった。左後方に小山を控えた本堂は威風堂々の構えだった。威儀を正して境内に踏み入った。… >> 続きを読む

 

 完璧な純白の花が清楚で美しい。しかし、どこか儚さを感じさせはしまいか。あまりにも整いすぎている。花びらのカタチは紛れもなく純粋和種の趣がある。葉の形状とその先端のとんがり方、深く刻まれた縦じまの意匠が素晴らしい。万葉の匂いが漂ってくるような錯覚に陥ってしまいそうだ。ほんとうは、紫草に匂いなんかないのだけれど、思わず匂いを嗅ぎたくなる蠱惑的な魅力がある。 >> 続きを読む

 

 暗渠緑道の万緑・百花繚乱の風景はもうそこにはなかった。わずか2カ月で暗渠緑道の風景は一変してしまった。まさしく季節は巡るのである。豊かな色彩王国の雑草はわずか一年サイクルで遺産相続をする。80年もヘイチャラで生きてしまう人間どもと比べ、生から死への時間が物凄く短い。 >> 続きを読む

 

 目にも鮮やかな濃いピンク色のイモカタバミのコロニーに気を取られて、「ここはどこ?」なんて思うこともなく歩いていた。暗渠道の両岸の草叢ばかりを見ながら歩くので、目線はつねに下向きだった。連載が始まってから妙に気になり、片側ピンクロードを再び歩いた。すると、あったッ! 新川暗渠道に住所表示を見つけたのである。住所は泉町から住吉町に変わっていた。 >> 続きを読む

 新しい連載を[2017年]4月最終日から始めます。万葉、古今の時代から武蔵野によく見られたという「紫草」(むらさき)にまつわる話を縦糸にしたエッセー「幻の紫草紀行」です。本来は毎月第3木曜日掲載ですが、4月は特別掲載となります。5月は18日掲載です。筆者は、西東京紫草友の会会長の蝋山哲夫さんです。ご期待ください。(編集部) >> 「序章 新川暗渠道春景色 その1」