生涯の仕事に導かれた by 松田 健

 いかついサングラスに口ひげ。短く刈り込んだ頭。その筋の人かと見紛ういでたちの小学校教諭がかつて東久留米市立神宝小学校にいた。私の5、6年の担任だったA先生である。  とにかく話がおもしろい。雑談だけで終わる授業もかなりあったが、その雑談からいろいろなことを教わった。やることなすこと破天荒で、もう今となっては時効だろうから書いてしまうと、子供たちに私物のマンガを貸していたのだ。この子に、と思うマンガを厳選して「これを読んでこい」と渡してくれる。そのうちの1つが手塚治虫『ブラック・ジャック』だった。(写真はチャンピオンコミックス版『ブラック・ジャック』全25巻)