富士山の上空に線状の雲が描く三角形が現れた。富士山と相似形をかたどっていて面白い。ついでに三角鉄塔も脇で引き立て役を務めている(写真は、11月25日午後4時25分、小平市鈴木町のマンション5階から)。

 原武史著『レッドアローとスターハウス もうひとつの戦後思想史』(新潮社)の〝主役〟は「ひばりが丘」である、といいたい。16本ある章題のうち6箇所も「ひばりが丘」(1箇所は駅名の「ひばりヶ丘」だが)が出てくる。かつて、こんなボリュームで「ひばりが丘」を取り上げた本は、たぶんなかった。(写真は「ひばりヶ丘パークヒルズ管理サービス事務所」として残されたひばりが丘団地の「スターハウス」)

 

買い物に出かけることは「楽しみ」

 

 「高齢者にとって買い物が不自由だ」と言った場合、重い物を運ぶのが大変、あるいは、家から小売店に出かけるのが大変というように考える。その解決策として、ネットで購入・宅配するとか、あるいは、巡回小売店や買い物代行サービスの導入などを考えることが多い。

 前回も述べたように、『孤独のグルメ』の原作者・久住昌之は三鷹市出身で、ついでに言うと筆者と同い年らしい。氏は『東京都三多摩原人』(朝日新聞出版、2016年)という本も出しているのだが、これが本連載と問題意識的に重なるところが多そうな自伝的エッセイなのである。世代論なんて信用できないという意見もあるが、この本で述べられた体験的なことになると、さすがにオッと思うことも多い。(写真は、東久留米市の浅間神社脇を流れる立野川。昭和の時代、この川は……)

 恥ずかしながら、つい最近まで金木犀の香りというのがわからなかった。70年代末、堀内孝雄が「君のひとみは10000ボルト」という曲を歌い、そこで「金木犀」が出てくるのだが、それが秋の花だということすら知らなかった(作詞は谷村新司、もっともこの曲は秋という感じがしないのだが、それはおくとして)。

 刻一刻と表情を変える秋の夕焼けを半時間ほど見ていた(写真は10月11日午後5時15分、小平市鈴木町のマンションから)。時代を問わず、人はこの光景に心奪われて時を過ごしたんだろうなぁと思う。平安貴族は「いとおかし」と漏らし、言葉を持たない古代人は「うー」とうなったかもしれない。極楽浄土は西方にあると古人が信じたのもうなずける。

 『孤独のグルメ』をご存知だろうか。松重豊主演、テレビ東京系のドラマで、10月7日から「ドラマ24」枠(つまり深夜枠)で Season10 が始まることが発表された。2012年スタートだから、長寿ドラマといえる。「おじさんがご飯を食べているだけの番組」(2018年、このドラマが韓国で最も人気のあるドラマとして表彰された際の松重豊の言葉)が、今年で10周年というのは興味深い現象だ。

1.自治会って何だろう?

 

 この連載のなかで、私は、自治会のことを数回書かせていただいている(注1)。しかし、この5月から自分が住む「下宿自治会」の会長になったこともあり、あらためて「自治会とは何か」について考え始めた。私が所属する下宿自治会(南町5丁目)は、2015年には228世帯だったが、2022年には168世帯と、7年で60世帯も減少した。

 酷暑である。夏といえばお盆とセットになって戦争のイメージがある。今年はいつ終わるともしれないウクライナ戦争やコロナ禍で、よけいに戦争が意識される。戦争を知らない世代にとってもそうなのだから、マスメディアには山ほどの問題があるにしても、この夏の定番をつくったことについては評価したい。夏はこれでいいのだ、と思う。武蔵野の戦争ついてはこれまでも何度か述べてきたが、今回はその敗戦後について少しふれてみたい。

 新型コロナウイルス感染が広まってから3年が過ぎました。8月23日現在、全国のウイルス陽性者は1732万5025人です(厚生労働省統計)。日本の総人口1億2478万人の14%弱、7~8人に1人の割合です。感染しても珍しくありません。でも自分が、あるいは家族、近所など、身近に感染者が出たらどうでしょうか。市民ライターズ倶楽部の執筆メンバーによる、それぞれのケース報告です。(編集部)

 西東京市周辺の老舗企業・店舗の歩みを紹介する「老舗物語」。西東京市で老舗といえば、田無駅近くのフジカフェ(西東京市田無町)も真っ先に名前が挙がる。半世紀以上の歴史を誇る昭和レトロの喫茶店だが、「老舗物語」が7月末にスタートした直後、フジカフェが8月28日で閉店――とのニュースが飛び込んできた。長年、近隣住民をはじめ多くのファンに愛された同店の閉店を惜しみ、感謝の思いを込めて伊藤信行社長に緊急インタビューした。

◎勤続20年でも見えない壁 配慮の裏側に何が
 長瀬千雅(ライター/編集者)

 本書の主人公、三戸学さんは「車いすの先生」だ。生まれつきの脳性まひで四肢に不自由がある。2000年に秋田県の教員採用試験に合格。中学校で数学を教える。受け持ったクラスの成績は悪くない。卓球部の監督として女子団体チームを地区優勝へ導いたこともある。「(障害があるのに)すごいですね」「がんばっていますね」と言われる。なのに22年間、どれほど希望しても担任にはなれない。毎年毎年、期待してはがっかりするの繰り返し。それでも諦めない三戸さんの行動は、わたしたちに問いを差し出す。その問いが、本書のタイトルになっている。

 2001年、保谷市と田無市が合併して誕生した西東京市で、かつての「保谷名物」から「西東京名物」となり、地域を中心に親しまれている「旭のかりんとう」。製造・販売する旭製菓(本社・西東京市泉町)は1924(大正13)年創業で、2年後には創業100年を迎える老舗だ。その一世紀の道のり、そして今後の展望などを守下もりした武彦会長、会長の長女で4代目の守下綾子社長に聞いた。(写真は、さまざまな味、食感で人気の旭製菓のかりんとう=旭製菓提供)

 昔といっても、明治初期のこと。いわゆる三多摩地区は神奈川県に属していたことがあった。その後はずっと「東京」に帰属するが、この歴史は、多摩地区の微妙な位置をあらわしているのかもしれない。
(写真は、ひばりヶ丘駅に入線した東急東横線の車両。「神奈川県」は意外に近い)

 

1.庶民の楽しみに衝撃が走った!

 

 年金生活者は、収入が増えることはない。このため、小銭を貯金箱に入れてコツコツ貯め、電気製品が壊れたなどのイザという時や、たまにちょっと贅沢をする時などに使う人が結構いる。500円玉貯金をしている人、小銭入れが重くなったら、少しずつ貯金するという人などなど。こうした小銭も、塵も積もれば山となるで、結構溜まるものだ。