藍染、空気に触れると青に変わる瞬間芸術~  Indigo Dyeing makes life more Exciting !

 セミの大合唱が最終楽章となる頃、9月5日(日)、9名の老熟年男女(1名を除き元気な老齢男女)が西東京市柳沢公民館の工作室に集まった。午前9時スタート。12時までの濃密な3時間を楽しく過ごした。名付けて『 Enjoy! ひと足お先に藍染体験塾』を開催した。冒頭の写真は実は「洗濯物」を干している情景。染めたての藍染の木綿ハンカチを水洗いし、脱水後にハンガーに吊るして自然乾燥させているシーンなのである。 (写真は「青のカンバス」。2021年9月写真制作、サイズ≠縦2m×横3.5m。自然界の魔術、インディゴの奇跡)

 気が付けば9月も半ば。仲秋の名月も間近に迫ったこの時期、キンモクセイが香り、赤や白のヒガンバナも咲き始めた。夕方、外に出ればヒグラシの声が響き、秋の虫も鳴いている。あっという間に季節は夏から秋へ…。 (写真は、夏の終わりに間に合った!)

生涯の仕事に導かれた by 松田 健

 いかついサングラスに口ひげ。短く刈り込んだ頭。その筋の人かと見紛ういでたちの小学校教諭がかつて東久留米市立神宝小学校にいた。私の5、6年の担任だったA先生である。  とにかく話がおもしろい。雑談だけで終わる授業もかなりあったが、その雑談からいろいろなことを教わった。やることなすこと破天荒で、もう今となっては時効だろうから書いてしまうと、子供たちに私物のマンガを貸していたのだ。この子に、と思うマンガを厳選して「これを読んでこい」と渡してくれる。そのうちの1つが手塚治虫『ブラック・ジャック』だった。(写真はチャンピオンコミックス版『ブラック・ジャック』全25巻)

 高齢化社会を考える仕事を24年前にしたことがある。そのころには、「PPK(ピン・ピン・コロリ)」、死ぬまでピンピン暮らしていてコロリと死にたい、誰かの世話にならずに死ぬことが理想、と考えられており、自分もそうありたいと願っていた。ところが、春日キスヨ『百まで生きる覚悟―超長寿時代の「身じまい」の作法』(光文社新書)によれば、PPKは、実際には無理で、多くの人は、「ピンピン」の後、「ヨタヨタ」し、「ドタリ」と倒れ、そしてしばらくしてからようやく死「コロリ」が訪れるのだという。… >> 続きを読む

 

ポスター

中止になった「盆踊りまつり」のポスター

杉山尚次(編集者)

 8月に取り上げる本は『盆踊りの戦後史——「ふるさと」の喪失と創造』(大石始、2020年、筑摩選書)にしようと前から決めていた。「盆踊り」は、これといって特徴のない町でも、かろうじて「地元」を感じさせるイベントだと思っていたからだ。ところが、コロナ禍2年目の夏で思惑が狂った。日本を代表する大規模な夏祭りのほとんどはとりやめとなり(五輪は強行されたが)、武蔵野近辺の町の祭りも2年連続で中止になってしまった。右に掲げたイラストは、昨年の東村山市自治会「南萩会」が用意した盆踊り用のポスター。20年ぶりに盆踊りが復活する予定が、幻になってしまったそうだ。今年も中止。せっかくの作品なので、描いた工藤六助氏のご厚意で掲載させていただく。

100winds_banner01 第26回

師岡武男 (評論家)
 
 

 秋の総選挙が近づいてきた。この選挙で、各政党の政策公約に大きく掲げてもらいたいのは、コロナ対策とデフレ対策としての大幅な積極財政だ。それが今後の日本経済の将来を切り開くための、重要な対案であり、与野党どちらが勝っても、新政権に実行してもらいたい政策だからだ。

 夏の暑い時期、いろいろな姿形をした雲や富士山が現れる。ときには巨大な白鳥に似た雲も見られる。

雑木林

「日残リテ昏ルルニ未ダ遠シ」(藤沢周平著『三屋清左衛門残日録』より)、7月の残光が煌めく一瞬

~生態系の循環、多様な植生は人がつなぐ~

 近隣の人びとはこの森を「碧山森(へきざんもり)」と呼んでいる。親しみを込めて「おやま」と呼ぶ古老もいる。ここはいわゆる「公園」ではない。ベンチも遊具もトイレもない。何もないけど自然がある。これが素晴らしい。

「日本の家族」のささやかな幸せが見える by 倉野 武

 

 住宅事情や家庭内の勢力関係から、これまでずいぶん蔵書を処分してきたが、そのなかでも「これは手元に残しておきたい」と死守してきた一冊に、エッセイスト、森下典子さんの『いとしいたべもの』がある。(写真は『いとしいたべもの』と続編の『こいしいたべもの』)

 この時期、暮色の富士山、入道雲、東京スカイツリーなどが姿を現す。(写真は、ひばりが丘団地から見た夕方の富士山)

何を食べ、どう生きるか by 道下舞子

 

 フランスで聖書以来のベストセラーと言われる本書。著者は1960年代にパリで歌手として成功した女性だ。自動車事故で瀕死の重傷を負うが、自然療法で回復に至る。壮絶なストーリーと自然食を実践する上での具体的な方法や効能が書かれている。1980年代発行の書物にも関わらず、古びない内容となっている。知人からの勧めで読んだ本書。何を食べ、どう生きるかをあらためて考えるきっかけとなった。

 猛暑に暦の連休と学校の夏休みが重なって、東久留米市南沢の落合川の遊び場は連日、親子連れで大にぎわい。子供も大人も歓声を上げていた。

100winds_banner01 第25回

師岡武男(評論家)
 
 

 経済活動の内容は、大別するとモノ(財・サービス)を作って使う実体経済と、そのために必要な貨幣を運用するマネー経済で組み立てられている。両者は密接に絡み合っているが、国民の生活にとって重要なのは実体経済を豊かにすることである。マネー経済はそのために役立つように運用されなければならない。

杉山尚次(編集者)

 「書物でめぐる」というわりには、新しい本を取り上げていないな、と思っていたところ、東京新聞の書評で『武蔵野マイウェイ』(冬青社)を見つけた(とはいっても4月のことだけど)。著者は『モダン都市東京 日本の一九二〇年代』など、ユニークな都市文化論で知られる海野弘。この連載8回で取り上げた陣内秀信が時を経て、郊外論を加え『東京の空間人類学』の続編を書いたように、海野弘も〝郊外〟なのかしらんと思いながら、読んでみた。(写真は「境浄水場」の隣を流れる玉川上水。隣にあるからといって、現在の玉川上水の水がここで浄化されているわけではない)

 東久留米市の「落合川」と「南沢湧水群」は都内で唯一、環境省の「平成の名水百選」に選定され、貴重な清流と緑豊かな水辺として知られている。ひばりが丘団地からほど近い前沢通り付近の落合川は毎夏、親子が集まる格好の遊び場になる。