[2015年]9月17日(木)午後3時30分過ぎ。西武新宿線田無駅北口を通ると、一人の若者が「9条 壊すな!」のメッセージを掲げて立っていた。参議院特別委員会で安保関連法案審議が緊迫していた。「国会中継を見て、黙っていられなくなった」。1時間ほど前から1人で立ち続ける。雨が降り続く中、通りかかった年輩の女性が傘をたたみながら「頑張ってね」と声をかける。「ありがとうございます」。低い声でしっかり言葉を返した。

100winds_banner01 第7回

師岡武男 (評論家)
 
 

 8月30日の国会前を埋め尽くしたデモの写真を、新聞やテレビやネットで見た人は、まず「凄いな」と感じただろう。年配の人なら「60年安保以来だ」とも思ったに違いない。人数については、主催者発表の12万人と、警察の3万人とは開きが大きいが、各種の調べによると、国会周辺に来た人の延べ人数は12万人が事実に近いようだ。前日には安保法案支持のデモも都内であって、500人程度だったという(讀賣新聞)。人数で民意を計るなら、この二つを比べるべきだろう。

 第15回「原発はいらない西東京集会&デモ」が成人の日の(2015年)1月12日(月)、西東京市東町1丁目の文理台公園を出発地点にして開かれた。午前10時45分頃には約80人(主催者まとめ)が集合。「We are all downwinders. 全人類は風下の人」となど書かれた横断幕の前で約30分ほど集会を開き、デモ行進は午前11時15分過ぎにスタートした。都立東伏見公園まで約2.5キロの間、小太鼓のリズムに乗りシュプレヒコールを繰り返しながら歩き続けた。(撮影=@ノースアイランド舎)